朝日新聞が赤字になった原因

では、朝日新聞が赤字になった原因とは、一体何でしょうか。朝日新聞は、赤字の原因について「新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた」と説明しています。

朝日新聞の説明の通り、2020年度の決算では、約13億円のコロナによる特別損失を計上しています。確かに、赤字転落には、新聞事業が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたこともあるでしょう。

しかし、それだけでは、営業損失70億円、純損失441億円の赤字の額には、到底追いつきません。それ以外の原因もありそうです。

実をいうと、赤字転落の背景には、新聞などのメディアコンテンツ以外の不動産事業の業績悪化が影響しています。もともと、新聞の発行部数は減少傾向だったため、新聞事業は不調でしたが、不動産事業の黒字が支えていました。2020年度は、新聞事業に加え、コロナ等の影響で不動産事業も業績が悪化したことも、今回の赤字転落につながった一因と考えられます。

今後、新聞はなくなってしまうのか

発行部数の減少など、新聞業界が衰退の危機に陥っているのは間違いありません。その一方で、電子版の拡大など、時代に合わせた形態に変化しようとしています。今後、紙の新聞は減少していくことが予想されますが、「新聞」は時代に合わせて形を変えて存続していくと思われます。

文・はせがわあきこ

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