坑道内を進んでいくと、音声付き人形と、道具の再現、パネルによって、当時の山師の仕事を見ることができます。当時の技術レベルの高さに驚くことでしょう。
ちなみに、筆者とともにここを訪れた同行者は土木系の仕事に就いており、「どのように採掘していくか」に関してかなりの共感を抱いたようで、今回の取材の中で一番興奮していました。このようなお仕事に従事されている方にも、お勧めできるスポットです。
金銀精製も行った!佐渡奉行所
徳川幕府は、直轄地であった佐渡一国と金銀山を治めるために、1603年に佐渡奉行所(役所・裁判所)を置きました。これにより、佐渡は鉱業都市として統制され、大きく発展していきました。
時代劇で、屋敷で役人が座敷に座り、町人が砂利に座っているシーンがありますよね?これは江戸時代の裁判シーンであり、「お白州(おしらす)」と言います。佐渡奉行所でもかつて行われていたお白州が復元されており、体験することができます。
最上部には役人が座る座敷が、対して最下段には砂利敷が設置され、その上の敷物に、原告・被告らが座りました。
佐渡奉行所は建立後、焼失と再建を繰り返しましたが、2000年に役所・裁判所部分を、2004年には勝場(せりば)と呼ばれる金銀を選鉱する施設を復元し、現在一般公開しています。
勝場の機能を持つ奉行所は、金銀を産出して小判の精製まで行った、佐渡独特の奉行所形態と言えるでしょう。
東洋一!近代遺産の象徴、北沢浮遊選鉱場
「まるでラピュタのよう」との声も上がるほどの、圧倒的存在感を放つ選鉱場跡です。高低差のある地形をうまく利用し、発電所やシックナーなどが密集しています。
1885年、西洋技術の導入と日本独自の技術革新によって、原型となる選鉱・精錬施設が建設されました。1938年からは国を挙げての金の大増産が始まり、やがて「東洋一」と呼ばれる、月間7万トンの鉱石処理が可能な北沢浮遊選鉱場が建設されました。
建物の間近まで近づいて眺めることが可能です。佐渡の自然との調和、そして近代遺産としての価値を、様々な角度から実感することができます。廃墟マニアの方へも、ぜひおすすめしたいスポットです!
佐渡金山を、世界遺産に!
佐渡で確立された鉱山技術や経営方法は、国内各地の鉱山開発にも大きな影響を与え、日本の近代化の一翼を担いました。その歴史を伝えるべく、2011年、「金を中心とする佐渡鉱山の遺跡群」として、ユネスコ世界遺産暫定リストに記載されました。
世界遺産への登録を応援すべく、一度佐渡島へ旅行するのはいかがでしょうか。
提供・トリップノート
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