山形県尾花沢市にある大正ロマンの湯の町、銀山温泉。ノスタルジックな町並みが広がる温泉街は、NHK連続テレビ小説『おしん』の舞台となったことで一躍脚光を浴び、その名が全国的に広がりました。四季折々の景色を楽しむことができますが、その中でも冬は絶景と言われ外国人観光客も多いです。今回は、深い雪にすっぽりと覆われる冬の銀山温泉と旅館「永澤平八」の魅力をご紹介します!
「銀山温泉」とその歴史
山形県の北東部、尾花沢市にある銀山温泉は、江戸時代初期の大銀山として栄えた「延沢銀山」の名称に由来しています。
明治時代の銀山温泉は、奥州街道より約12km入った山間部にあり、当時は幅の狭い悪路で、尾花沢からは丸1日もかかるような場所でした。延沢銀山の衰退後、人口は激減しましたが、当時の人々は湯治客相手の湯端宿屋や小商いを行って生活していたのです。
大正時代に入ると、かやぶき屋根の木造平屋や、二階建ての旅館が並ぶ湯治場などもできましたが、大正2年(1913年)、銀山川の大洪水でほとんどの温泉宿が流されてしまいました。その後、温泉の湧出量が少なく、川水が進入し温度も低いため、温泉の利用は伸びませんでした。しかし、大正10年(1921年)、銀山川の水を利用した発電所が作られ、その後の復興の足掛かりとなっていきました。
昭和元年(1926年)には、源泉のボーリングで高温多量の湯が湧出し、各旅館は一斉に洋風の木造構造に建て替えや橋、沿道の整備も行い、ついに尾花沢より自動車で30分で到着できるようになったのです。
延沢銀山遺跡は昭和60年(1985年)に国の史跡に指定され、翌年の昭和61年(1986年)には、「銀山温泉家並保存条例」を制定し、風情ある旅館を保存し観光復興に生かすこととしました。平成11年(1991年)には新幹線の延伸により観光客の数が増え、今もなお伝統を生かした温泉街として、国内だけでなく海外からの観光客にも愛され続けています。
冬の銀山温泉の魅力とは?
四季折々の景色を楽しむことができる銀山温泉街ですが、その中でも一番人気の季節が冬です。
関東の雪と違って、山形の雪はとてもさらさらしており、大人でもはしゃいでしまいます。
1日中いつでも「雪降る銀山」の景色を楽しむことができますが、特に夜のしんしんと降る雪と温泉街のガス灯の優しい灯りのコラボレーションはとてもロマンティックです。
深い雪にすっぽりと覆われた冬の銀山温泉は絶景と言われ、外国人観光客にも人気の温泉街なのです。
大正ロマンの湯の街、銀山温泉街に宿泊しよう!
のんびり、ゆったり寛ぐなら旅館「永澤平八」
銀山温泉街に観光に来たら、散策はもちろんのこと温泉街の旅館に泊まることをお勧めします。安く泊まれるといったことはありませんが、日々の疲れを癒しに是非旅館に1泊しましょう。
温泉街にある旅館は全部で13。どの旅館に泊まろうか悩むかと思いますが、今回紹介するのは、旅館「永澤平八」です。
のんびり、ゆったり寛ぐをコンセプトにしたこちらの旅館は、客室8室と銀山温泉街の旅館の中でも少なめな方ですが、何をするでもなく、コンセプトの通りのんびり過ごすならこちらに宿泊して間違いなしです。
館内もとても落ち着いた雰囲気となっています。
お部屋は、静かな山側と銀山温泉街を眺めることのできるお部屋があります。
今回筆者が宿泊したのは、もちろん街並みを眺めることのできるお部屋。
8畳の和室で、木造旅館が川を挟んで立ち並ぶ銀山温泉の風情を眺めることができます。
地元食材を中心にした和食膳を楽しもう!
旅館といえば、どんなお料理が出てくるのか楽しみな方も多いと思います。「永澤平八」の夕食は、地元食材を中心とした和食膳をお部屋に運んでくれます。
この和食膳の中で特におすすめなのが地元の逸品である尾花沢牛のステーキ。口に入れた瞬間すぐ溶けてしまう美味しさなのです。(当日の仕入状況によって、米沢牛または山形牛になることもあり)
朝食は、館内にある広間にて提供されます。夕食と同じく、地元の食材を使用した和食で朝からお腹いっぱいになること間違いなしです。
朝食が終わったあとは、ラウンジにてコーヒーのサービスもあります。
寒い朝にはとても嬉しいサービスです。どこに宿泊しようか迷っている方は、是非旅館「永澤平八」を選んでみてはいかがでしょうか。