高天原伝承地から橋本院へ歩こう

高天彦神社にお参りしたら、高天原が存在したとされる伝承地を通り、古刹「高天寺橋本院」まで行ってみましょう。車でも行けますが、景色を楽しみながら歩いて行くのも良いでしょう。

のどかな景色が広がる高天原伝承地

【奈良】神々が住まう山麓の台地「高天原」と高天彦神社を散策1.jpg
(画像=ゆきたか 高天彦神社と橋本院を結ぶ道。のどかな風景が楽しめるが、幅が狭いので注意が必要だ。、トリップノートより引用)

橋本院へは、山麓のわずかな平地に田畑が広がり民家が点在する、非常にのどかな景色を眺めながら歩きます。聞こえてくるのは、小鳥のさえずりやカエルの鳴き声といった自然の音だけです。

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(画像=ゆきたか、トリップノートより引用)

しばらく歩くと、視界が開けてきます。眼下には、奈良盆地が、そして奥には御所市や吉野方面の山並みが望めます。棚田の先に、広い空と山々が広がる様子は、まさに神々が住んでいた天空の地といった雰囲気です。

田んぼの真ん中を通る道を、突当りまで行けば駐車場があります。このあたりが、高天原が実在したと伝わる場所です。石碑や案内板があるだけで、何も無いと思われるかもしれません。しかし、昔から何も変わらない棚田と背後にそびえる山があるだけの景色こそが、魅力なのかもしれませんね。

静かな雰囲気の古刹「橋本院」

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(画像=ゆきたか 橋本院の山門、トリップノートより引用)

駐車場の前を右に折れ、少し下りると、高天寺橋本院の山門が見えてきます。こちらは高野山真言宗の寺院で、養老年間に第44代元正(げんしょう)天皇の勅命により、僧の行基が開いたとされるものです。

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(画像=ゆきたか、トリップノートより引用)

格式も高く広い境内を持っていた高天寺ですが、南北朝時代に焼き討ちにあって衰退したため、現在はそのうちの一院「橋本院」だけが残る静かなお寺となっています。

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(画像=ゆきたか 橋本院の本堂にあたる観音堂。大きくはないが、独特の風情がある。、トリップノートより引用)

こちらは橋本院の本堂にあたる観音堂です。ご本尊の十一面観音像のほか、大威徳明王、涅槃図(ねはんず)を納めています。ご本尊は毎月21日に開帳されるそうです。境内には、ほかにも山門の左側に大師堂、奥には庫裏(寺務所)があります。大師堂には弘法大師像が納められているそうです。

四季折々の花が楽しめる「瞑想の庭」

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(画像=ゆきたか 橋本院のハス。花の見頃は7月頃からとなる。、トリップノートより引用)

橋本院境内の「瞑想の庭」では、春の桜、水芭蕉、初夏のアジサイ、蓮、秋の彼岸花、冬のツバキなど、四季折々の花が楽しめます。そのなかでも、桜やアジサイは人気が高いようです。

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(画像=ゆきたか、トリップノートより引用)

筆者が訪れた6月上旬には、アジサイが咲き始めていました。咲いているのは一部で、本格的な見頃は、6月下旬頃からになるようです。

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(画像=ゆきたか 橋本院のスイレン、トリップノートより引用)

また、庫裏の前にある庭園にもお邪魔しましたが、スイレンが美しく咲いていました。鉢や池に浮かぶ鮮やかな赤や薄い黄色の花を見ると、心が落ち着くものです。

高鴨神社に立ち寄ろう

お時間があれば、高天原から少し下った場所にある、高鴨神社(たかがもじんじゃ)にも参拝してみてはいかがでしょうか。こちらは、古代の氏族「鴨氏」の守護神で、全国の加茂社の総本宮でもある神社です。弥生中期より祭祀が行われていたとされる国内最古級の神社で、パワースポットとしても人気が高いです。

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(画像=ゆきたか、トリップノートより引用)

鳥居をくぐって、左右に池を見ながら参道を進むと、石段の上に拝殿が見えています。この拝殿の裏側に本殿があり、主祭神の阿遅志貴日子根命(あぢしきたかひこねのみこと)を祀っていますが、こちらは死んだ神さえもよみがえらせるお力のある神様とされるため、よみがえりに関する信仰を集めているそうです。

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(画像=ゆきたか、トリップノートより引用)

手入れされた境内を散策するのは心地よく、池の周囲に広がる緑も美しいです。時折太陽の日差しが降り注ぎ、神聖な場所でありながら、元気をいただけそうな雰囲気も漂っています。さきほど紹介した高天彦神社の御朱印も、こちらでいただけるそうですので、是非立ち寄ってみてください。

おわりに

御所市高天周辺の散策はいかがでしたか?神話に登場する神様が祀られた神社にお参りし、日本の原風景ともいうべき景観を眺めれば、また明日から頑張ろうという気持ちが湧いてくるかもしれませんね。


提供・トリップノート

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