聞いたことはあるけれど、詳しくはよくわからない、あの仕事。具体的な業務内容を知りたい、適性を知って転職活動の参考にしたい ―。そんな人のために、気になるあの仕事で活躍する人に聞く「気になるしごと」。今回ピックアップする仕事は、インサイドセールスです。
気になるしごと人
株式会社MAP インサイドセールス担当 松岡英里さん
新卒で大手住宅ショールームに勤務。ライフイベントを経て、2017年7月MAPにて業務委託でインサイドセールスを開始。その後2018年3月、MAPに正式入社。
インサイドセールスって、どんな仕事?
私は現在、社内の様々な部署でインサイドセールスを担当しています。
インサイドセールスとは非対面チャネル(電話やメール、DMなど)を駆使した営業活動。新規企業開拓を軸に、ファーストアタックはもちろん一度アタックした企業様の温度感を高めていく「ナーチャリング」(見込み顧客の既存顧客への引き上げ)も担ったりと、架電のシチュエーションは様々です。
電話での営業が主ですが、グラフィックを用いてDMやHTMLメールを作成して送信、データ収集をしたりと、業務は多岐に渡ります。
私は2017年にMAPに業務委託で参加することになった時に、初めてインサイドセールスの世界に飛び込みました。経験を積むほどにインサイドセールスの奥深さを知り、ますますこの仕事に興味がわいていきました。
インサイドセールスという「新しい営業」
インサイドセールスという言葉は、「インサイド(inside)=内側の」と「セールス(sales)」を組み合わせた造語で、直訳すると「内勤営業」です。
外回りの営業と異なり、メール、Web、FAX、DMなどの非対面チャネルを駆使して、社内で行う営業活動を指します。その原型はアメリカ合衆国で1950年代に始まったテレマーケティング(電話営業)で、同国で1980年代頃から本格的に発展してきたという歴史があります。
アメリカのような広大な土地では、営業活動のために移動するのは多大なコストと時間を要します。Webやコンピューターの普及も後押しし、インサイドセールスは注目の営業手段として、各国に広まっていきました。
(参考文献:インサイドセールスの実務/東洋経済新報社/沼澤拓也 著)
チーム全体で成果を出せるスキームが必要
電話などを駆使した営業というと、誰にでもできる、アルバイトのような簡単な仕事、といったマイナスなイメージを持たれるかもしれません。しかしインサイドセールスには「誰でも成果が出せる仕組み」が何よりも重要なのです。
名プレイヤーの存在はチームにとって良い刺激になりますが、人事異動等を考慮した際に、誰もが実践でき、成果が出せる仕組み作りが必要です。
名プレイヤーのノウハウをチーム内で共有すれば、全員が名プレイヤーになる機会が生まれ、チームのレベルが向上します。結果、プレイヤーは部下をマネジメントする立場を目指せるなど、各々のキャリアアップのチャンスも生まれます。
私自身もよいと思った方法は、常に周囲に共有するようにしています。また、他のメンバーから受けた提案やFBも、柔軟に取り入れるよう心がけています。
成果が出せる仕組みがあるといっても、スキル習得には相応の期間が必要です。インサイドセールスの勉強をしないのはNGですし、逆にプレッシャーを感じすぎる必要もありません。電話をするときは肩の力を抜いて、トークスクリプト(トークの台本)に縛られすぎず、自分自身が心地よいと思うコミュニケーションをとるようにしています。