「召し上がれ」という言葉の意味や適切な使い方をご存知ですか?ここでは「召し上がれ」という言葉の正しい尊敬語や類語についてご紹介しています。「召し上がれ」の類語の失礼な使い方についても解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください!
「召し上がれ」の意味とは?
「召し上がれ」は「食べてください」「飲んでください」という意味
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「召し上がれ」の意味とは、「食べて下さい」あるいは「飲んで下さい」という相手に飲食を促す言葉です。
「召し上がれ」の語源は「飯(めし)」という意味がある!
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「召し上がれ」の語源は、「飯(めし)」から来ています。今でも「飯が食べたい」など、日本人には馴染み深い炭水化物であるお米のご飯を「飯(めし)」と表現して、「めし」イコール「食事」の意味を持ちます。その「めし」が「召し」の語源となっているのです。
つまり「めし」という発音が「召し」の語源となっており、昔は「めし」は食べ物全般のことを表現し、「めし」の発音が語源となって、食べ物のことを「召しもの」と呼んでいました。そこから「食べる」「飲む」の尊敬語を「召し上がる」というようになっていったのです。
「召し上がれ」は尊敬語
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「召し上がれ」は「食べて下さい」「飲んで下さい」の尊敬語です。上司や先輩など目上の人が食べたり飲んだりする行為を「召し上がる」と表現するところから来ています。
「召し上がれ」の使い方とは?
「召し上がれ」の使い方①目上の人以外にも使える
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「召し上がれ」の使い方の1つ目は「召し上がれ」は目上の人間以外にも使える」です。「召し上がれ」は尊敬語ですので、基本的には上司や先輩など目上の人間に対して使いますが、歳下の人や対等な立場の人に使っても失礼にはなりません。
「召し上がれ」の使い方②自分には使えない
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「召し上がれ」の使い方の2つ目は「召し上がれ」は自分には使えないことです。「召し上がれ」という言葉は尊敬語です。なので自分に対して使うことはできないのです。「召し上がる」や「召し上がれ」という言葉は、あくまでも主語が自分以外の他人でなければ使うことはできません。
「召し上がれ」の使い方③文章では使わない
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「召し上がれ」の使い方の3つ目は「召し上がれ」は自分には文章では使わないということです。「召し上がれ」という表現は、目上の人や上司などに贈り物をするときに添える手紙などには使うことができません。「召し上がれ」という尊敬語は、口頭の会話だけで用いられ、手紙や文章等では原則的に使うことができません。
「召し上がれ」の丁寧語と使い方とは?
丁寧語と使い方①召し上がって下さい
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「召し上がれ」の丁寧語の1つ目は「召し上がって下さい」です。「召し上がれ」は前述のように尊敬語で、充分に丁寧な表現ですが、「召し上がれ」という表現を言い換えて、より一層の丁寧語として表現します。「召し上がって下さい」は、上司や先輩に対してよりも、お客さんや取引先の相手に対してよく使う丁寧語です。
使い方としては、家の来客に対して「到来物ですが、珍しいお菓子をいただきましたので、よろしければ召し上がって下さい」といったり、取引先の相手に対して、「このサンプル飲料は、うちの会社の新製品ですが、よければ皆さんで召し上がって下さい」といったように、食べ物や飲み物を相手に勧める使い方をします。
丁寧語と使い方②お召し上がり下さい
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「召し上がれ」の丁寧語の2つ目は「お召し上がり下さい」です。「召し上がる」という言葉の始めに「お」を付けることによって、「召し上がる」という言葉をより一層丁寧な表現にし、「下さい」を末尾に付けることで、目上の相手に飲食を勧める言い換えの丁寧語です。「召し上がれ」と同じように目上の相手に使う言葉です。
「お召し上がり下さい」の使い方としては、「つまらないものですが、お口汚しにおひとつお召し上がりください」とか、「外は暑かったでしょう。冷たい麦茶でも一つお召し上がりください」などが例として挙げられます。
「召し上がれ」の謙譲語と使い方とは?
「召し上がれ」の謙譲語は「いただく」
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「召し上がれ」の謙譲語は「いただく」です。「いただく」は「頂戴する」「拝領する」という意味から、「食べ物を食べる」という意味になった言葉です。
「いただきます」は「いただく」からきた言葉!
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食前の挨拶である「いただきます」は「召し上がれ」の謙譲語である「いただく」からきた言葉です。「いただく」と同様に、食べ物を頂戴する、あるいは拝領するというところから、「食事をいただきます」という意味を込めて「いただきます」が食前の挨拶として用いられるようになったのです。