ある日、娘との入浴中…
帝王切開をしたことに対し、なんとなく後ろめたさを感じながら過ごしていたフミコさん。傷跡を見られるのが嫌で、以前は大好きだった温泉も避けるようになってしまいました。
しかし娘が4歳になったある日、フミコさんに転機となる出来事が訪れます。
「娘とお風呂に入っているとき、帝王切開の傷を見て『この傷、なーに?』と聞かれました。出産のための傷跡であること、この傷がなければ娘が生まれなかったこと、痛かったけれど出産できて嬉しかったこと、すべて娘に伝えました」
その話を黙って聞いていた娘さんは、ポツリと「ママ、ありがとう」と言ったそうです。
「娘は『ここから私が出てきたなんてすごいね』『この傷、イタイイタイだったね』と言ってくれたんです。自然分娩も帝王切開もわかっていないと思いますけどね(笑)。でも、その言葉で『無事に産めたこと自体が、大事なこと』と思えるようになりました」
帝王切開の傷跡も気にならなくなった
娘の言葉に、帝王切開の後ろめたさを克服したフミコさん。それからというもの、義母にまた迷信を言われても聞き流せるようになったそう。
「最近、近所の銭湯に行けるようになりました! 傷跡は目立つかもしれませんが、他人の目は気になりません。これからは大好きな温泉にもたくさん行きたいです」と話すフミコさん。
ちなみに、娘さんはお風呂のたびに帝王切開の傷跡を触りながら「私が生まれたときのお話して」と言ってくるそうです。
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<取材・文/西嶋なみこ イラスト/ただりえこ> nami 3人の子をもつママライター
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