お産全体に占める帝王切開の割合は増加傾向にありますが、帝王切開に対する偏見に悩まされているママたちも少なくありません。
※イメージです(以下、同じ)
今回取材したフミコさん(仮名・33歳)も、そのうちの一人でした。しかし、あることがきっかけで帝王切開の悩みを克服したそうです。
帝王切開での出産後に直面した世間の目
フミコさんは第一子妊娠中、胎盤の位置が良くなく「自然分娩にするか帝王切開にするか、微妙なライン」と医師から言われていたそう。しかし安全に出産することを考え、帝王切開を決意します。そして2017年に、無事第一子となる女の子を出産したのです。
フミコさん自身も帝王切開で生まれているため、帝王切開に対する抵抗感はありませんでした。しかし出産後すぐ、帝王切開に対する世間の目に直面したのです。
「学生の頃からの友人が産後お見舞いにきてくれたのですが『陣痛、何時間だった?』『会陰切開痛かったでしょ』など、自然分娩での出産を前提に話してきました。
悪気がないのは分かっていたので、やんわりと『帝王切開だったの』と伝えると『なんで?』『逆子?』と質問ざんまい。帝王切開に至った経緯を説明すると理解してもらえましたが、帝王切開はそれほど珍しいものなのかと世間の認識とのズレを感じました」
義母の心ない一言で帝王切開を後悔
フミコさんの苦悩はこれで終わりませんでした。退院後に子どもを連れて義実家へ行った際、義母から心ない言葉をかけられたのです。
「義母はもともと頑固な人で、自分の中の考えを曲げるのが嫌だという人でした。その義母に子どもを見せに行ったとき『帝王切開で生まれた子は、産道を通っていないから我慢強い子に育たない』『陣痛を経験していないから、子どもに対する愛情が足りなくなる』などと、迷信を展開されて。そんなことを言われると思っていなかったので、相当ダメージを受けました」
自然分娩と帝王切開で悩んだ末、帝王切開を決めたフミコさんでしたが、義母の言葉で帝王切開を決意したことを後悔するようになってしまったのです。