「亡くなる直前、私の言葉も分からない状態でなんとか……ではなく、意識がはっきりしている今だからこそ、『昔こんなことあったの覚えてる?』と積極的に語りかけています」

25歳のご長寿猫“へちまさん”と飼い主の想い「生きている今、ありがとうと伝えたい」
(画像=女子SPA!より引用)

如月さん宅のへちまさん

 そう話す如月紅庵(@eijikun_gekiosi)さんの愛猫は、ツンデレ女子のへちまさん。  へちまさんは、なんと御年25歳のご長寿にゃんこ。限りある尊い時間が少しでも長く続くよう、如月さんは愛を伝えながら、へちまさん中心の生活を送っています。

できないことが増え、できることの尊さに気づく

 へちまさんは、如月さんのお兄さんが保護した子。幼い頃は、とにかく気が強く、如月さんのお母さんにしか心を開きませんでした。 「ただ、私にはそこそこ懐いてくれ、学生の頃に数か月間、語学留学をしたときには、ときどき私の部屋の前で鳴いていたそうです」  愛猫の老いを感じるようになったのは、へちまさんが23歳になった頃のことでした。 「爪とぎをしなくなり、またたびにも反応しなくなり、動作がゆっくりになりました」

 2年ほど前からは足腰がさらに弱ってきたからか、突然ドテッと転ぶことも。けれど、いまだにイタズラをしてくれたり、できる遊びをお気に入りのおもちゃでしてくれたりと、まだまだ元気。

2回の手術を乗り越えた“生命力の強さ”

25歳のご長寿猫“へちまさん”と飼い主の想い「生きている今、ありがとうと伝えたい」
(画像=女子SPA!より引用)

ベッドを贅沢に使い、飼い主さんを驚かせることも!

 生命力の強さは、2019年と2020年に受けた、腫瘍切除手術のときにも証明されました。 「超高齢なので覚悟を決め、流動食を用意するなど万全の体制で挑みました。でも、術後、お迎えに行ったら先生の周りをウロウロ歩き回っていて(笑)。帰ってからは、ご飯もモリモリ食べてくれ、先生から丈夫さのお墨付きをもらいました」

“今が一番かわいい”を常に更新中

 とはいえ、若い頃と比べると、できることは減少。共に暮らす中で、如月さんは、「今までできていたことができなくなる」という愛猫の変化に何度も遭遇しました。  

しかし、そのとき気づかされたのが「まだできることもたくさんある」という事実でした。 「おもちゃで遊んだり、イタズラをしたりするなど、今までまったく気にしていなかった、まだできることがたくさんあるのだと思いました。“今が一番かわいい”を常に更新している気がします」

命より大切な愛猫のために「できること」

25歳のご長寿猫“へちまさん”と飼い主の想い「生きている今、ありがとうと伝えたい」
(画像=女子SPA!より引用)

 現在、へちまさんは甲状腺のホルモン過剰によって起きる「甲状腺機能亢進症」という病気を患っており、腎臓の数値があまりよくなく、痙攣が見られることもあります。しかし、食欲旺盛でおおむね元気。治療薬を飲みながら、病気と上手く付き合っています。  おうちでは、如月さんに甘えることも。

「仕事に行く準備をしていると、いつの間にか隣にやってきて、座ってくれます。たくさん自分のベッドがあるのに、わざわざそばにきてくれる。かわいいし、嬉しくなります」