4.成犬でもトイレのしつけはできる?

トイレがうまくできるようになった後に、失敗してしまうこともあります。トイレトレーニングは成犬になってからでも大丈夫。子犬のようにトイレ回数は多くありませんが、トイレシーツの上で排泄できた時は、最高の笑顔と大好物のおやつでたくさんほめてあげましょう。

お散歩で排泄する習慣が付くと室内のトイレでしなくなることがあります。天候によりお散歩に行けない日もあるため、外での排泄が習慣付いていても室内トイレは用意しておきましょう。そして、室内トイレで排泄することがあったらしっかりとほめてあげましょう。成犬になると好みやこだわりがはっきりとしてきます。それに応じてトイレ環境の見直しも必要になります。犬の好みの変化やこだわりなど、行動をよく観察して、時間はかかりますが根気よくやっていきましょう。

ただ、特に成犬で排泄の失敗が見られる場合、泌尿器系や消化器系などの疾患が影響していることも考えられます。犬の様子をよく観察して、必要に応じて動物病院を受診しましょう。

5.犬のトイレトレーニングで注意したい点

犬のトイレトレーニングについて動物看護師が解説!
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

トイレトレーニングを効果的に進めるためには、トイレを失敗した時の対処も大切です。

❶叱らないこと

トイレを失敗した時に「ここでしないで」を犬に伝えるのは非常に難しいことです。叱られることで、多くの犬は「人がいる時には排泄してはいけない」「人は怖い存在だ」と受け止めてしまうかもしれません。そうなると、排泄を我慢したり、隠れて排泄したりするようになり、トイレトレーニングがうまくいきません。それ以上に、人に対する不信感を抱くようにもなるためおすすめできません。

また、失敗した後にトイレに連れて行き「トイレはここでしょ」と教える方法も効果はありません。トイレを失敗した時には無言でサッと片づけ、次の排泄のタイミングを逃さないように心がけましょう。

❷片づけ方にも工夫を

トイレの失敗を片づける際、子犬がよくタオルやティッシュにじゃれてくることがあります。そのことは、子犬にとっての楽しい遊びや飼い主さんの関心をひくきかっけになり、トイレトレーニングの妨げになるため注意が必要です。片づける際には子犬が見ていない間に簡単にサッと行い、子犬の食事中や寝ている間にしっかり掃除するなどの工夫が必要です。簡易の柵などがあれば、子犬が失敗場所に来られないように囲う方法も良いでしょう。
排泄物のニオイが残っていると失敗を繰り返しやすいため、しっかり取り除きましょう。

❸トイレ環境の再度見直し

失敗を繰り返す場合には、現在のトイレ環境が子犬にとって適切かどうか改めて見直しましょう。トイレの手前で失敗する場合には、トイレの設置場所が壁にぴったりくっついて圧迫感を与えているのかもしれません。壁から少し離すことで解決することもあります。

また、犬によっては、部屋の出入り口や窓の近くで排泄したがるという傾向もあるため、そういった場所にトイレを設置してみるのも良いでしょう。
子犬の行動をよく観察して、家庭の状況にあったトイレ環境を考えてみましょう。

❹行動範囲を制限し過ぎず自分でトイレに行けるように教える

目を離す際に、サークルに入れるのも失敗を防ぐための対処法の1つです。ただ、サークルに閉じ込めっぱなしではトイレトレーニングはうまくいきません。サークルから出した状態で、トイレサインが見られたらトイレに誘導することが重要です。

最初は、抱っこでトイレシーツの上に乗せます。トイレを認識できるようになってきたら、次はトイレの少し手前で降ろし、自分で歩いてトイレに入ることを教えます。そして、少しずつ歩く距離を伸ばしてトイレに自分で歩いていけるように教えてあげましょう。

子犬のうちは囲いのあるトイレを用意すると成功しやすいでしょう。サークル全体にトイレシーツを敷き詰めたトイレがおすすめです。その場合、囲いの上から入れるのではなく、扉側から子犬が出入りできるように教えることも大事なポイントです。

6.犬のトイレトレーニングに向いているトイレの選び方

犬の大きさや癖によって、適切なトイレの形は異なります。足が長い犬種は排尿位置が高く、オシッコが飛び散ってしまう可能性があるので、壁付きタイプや体長よりも一回り以上大きいものが良いでしょう。
掘り癖や噛み癖がある子は、いたずらを防止できるメッシュタイプがおすすめ。短足の犬種や高齢犬では、段差があるとつまずきやすいので、フラットなタイプがいいでしょう。

また、洗いやすいかどうかも大きなポイントです。軽くて移動させやすいか、オシッコが溜まるフチがないかをチェックしておくと、日々のお手入れが楽になるでしょう。犬に合ったトイレを選ぶと、犬の体に負担をかけず、飼い主さんもお掃除が楽なのでお互いのストレスを軽減できます。

犬のトイレトレーニングにおすすめなトレー① アルミパネルトレー

「アルミパネルトレー」はゆとりのある大きさで、胴長の子や大型犬にぴったりです。パネルの高さは別売りの2種類から選択可能。はみだし防止にはローパネル(使用時高さ25.5cm)、男の子のマーキングにはハイパネル(使用時高さ74cm)がおすすめです。

犬のトイレトレーニングについて動物看護師が解説!
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

犬のトイレトレーニングにおすすめなトレー② ワンマット

「ワンマット」は段差がほぼないマットタイプなので、短足犬種や高齢犬におすすめです。丸ごと水洗いできるのでとても衛生的。複数のマットをつなげば、体が大きい子にも使えます。折り畳めるので旅行用に持っておくと便利です。

犬のトイレトレーニングについて動物看護師が解説!
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

犬のトイレトレーニングにおすすめなトレー③ しつけるウォールトレー

「しつけるウォールトレー」は壁付きトレーで、男の子の足上げ対策にぴったりのトイレです。メッシュトレーも付いているので掘り癖・噛み癖もしっかり防止。メッシュを外せば通常のトレータイプとしても使えます。

犬のトイレトレーニングについて動物看護師が解説!
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

犬のトイレトレーニングにおすすめなトレー④ ペットレークリアメッシュ

「ペットレークリアメッシュ」は段差が低く、つまずきにくいので子犬や高齢犬におすすめです。メッシュ付きなので、掘り癖・噛み癖も防止できます。凹凸が少なく汚れが溜まりにくいので、掃除がしやすいのも魅力です。

犬のトイレトレーニングについて動物看護師が解説!
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

犬のトイレトレーニングにおすすめなトレー⑤ やわらかプラダントイレ

「やわらかプラダントイレ」はゴールデンレトリーバーなどの大型犬や小型犬の多頭飼いにおすすめです。たっぷりスペースだから、クルクル回れて尿はねも防止。段差が低いので高齢犬にも使えます。丸洗いできるから衛生面も安心です。

犬のトイレトレーニングについて動物看護師が解説!
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

7.まとめ

犬と暮らしている方なら、ほとんどの方がトイレトレーニングを経験されているでしょう。トイレの失敗が続けば、ニオイ、衛生面、毎回の掃除で飼い主さんはストレスを抱えてしまいます。しかし、叱って教えることは百害あって一利なしです。うまくいくように環境を整え、成功したらほめることを繰り返すことで、犬も飼い主さんももっと楽に楽しく暮らすことができます。
ぜひ、今回お伝えした内容を参考に、取り組んでみてください。


提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)

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