うーーーーもう慎吾(菊池風磨)の優しさに泣きそう

 や……しかし、菊池風磨演じる慎吾も応援したくなります。夢破れて行き場をなくした花枝を雇ったり、花枝が落ち込んだらキャンプに連れ出したり。とにかく、優しくずっと花枝を見守ってきた慎吾。しかも、同じ施設で育ったからこそ、家族よりも強い絆をもつ幼馴染です。

 告白して関係が壊れることを恐れてきた慎吾も、第5話ではついに勇気を振り絞って花枝に告白しようとします。なのに、春樹に全部もっていかれ……それは花枝が応える前に「お断りします」と遮っちゃう!! これは筆者の推測ですが、その「お断りします」には曲を書くために花枝の気持ちを振り回す春樹には花枝を任せられないという気持ちがあるのではないでしょうか。それほどに、慎吾は花枝のことを大切に想っており、彼女が幸せであることが何より大切なのです。うーーーーもうその優しさに泣きそう。

一方通行な想いがせつないっ…

 そして同じく施設で育った幼馴染の萩原凛(藤原さくら)も切ない。凛は、慎吾に想いを寄せているのですが、告白を躊躇する慎吾に「かっこ悪い! 死ぬ気でいけ! 骨は拾ってやるから」と背中を押します。何がせつないって、ふたりとも大切な人のために自分の想いを抑えているのです。優し過ぎるよ……一方通行な想いが実らなくても、ふたりとも幸せになって欲しい!!

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 花枝の耳の手術、そして春樹の契約切れまでの期限も迫ってきていて、ふたりが…そして周りがどうなっていくのか。岡田惠和の脚本らしく、優しく一生懸命に生きる若者たちが、厳しい現実に前向きに立ち向かっていく『ファイトソング』。恋の行方を見守りながら、私自身も心を動かされ、元気がもらえる作品です。ぜひ、皆さんも一緒に最後まで見届けましょう!

<文/鈴木まこと(tricle.llc)> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 鈴木まこと tricle.llc所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Instagram:@makoto_s.1213

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