関東地方有数の梅の名所として知られる、東京都青梅市の吉野梅郷。本記事では、例年2月後半から約1ヶ月間に渡って開催される「吉野梅郷梅まつり」の見どころと周辺の観光・グルメ情報、地元在住ライターが伝授する、青梅・奥多摩エリアの交通情報についてご紹介します。
東京都青梅市とは
東京都青梅市は、東京都西部に位置する西多摩エリア最大の市。東京都内でも有数のハイキングなどの行楽地として知られています。全国で唯一、市の名前に梅の字がつく青梅市では、市内各地に梅が植えられ、梅が農業や観光に大きな役割を果たしてきました。
青梅市の冬場の気候は都心と比べて大きな差があり、1月〜2月はほぼ毎日氷点下を記録するほど寒く、積雪も珍しくありません。東京都にいながら、都心とは異なる、豊かな自然を楽しむことができる地域です。
それでは、以下より青梅市の梅まつりについてご紹介します。
「吉野梅郷梅まつり」について
関東地方有数の梅の名所だった「吉野梅郷」
秩父多摩甲斐国立公園の玄関口且つ、JR青梅線・日向和田(ひなたわだ)駅から二俣尾(ふたまたお)駅までの東西約4キロに渡って広がる地域が吉野梅郷(よしのばいごう)です。
吉野梅郷のシンボルでもあった青梅市梅の公園は、公園の名前にもある通り、関東地方有数の梅の名所として知られていました。
2009年には、日本経済新聞のおすすめの梅の名所ランキング1位に選ばれたこともあります。
植物ウイルス感染により全て伐採へ
2009年、プラムポックスウイルスという植物ウイルスに梅の木としては世界で初めて感染。感染した木を見つけては処理を行なっていましたが、2013年11月、農林水産省による省令の改正で、感染した木の周辺にある木も伐採するよう定められました。
その結果、残念ながら公園内にある梅の木を全て伐採することとなり、2014年4月3日をもって、一旦入園が終了となりました。
奇跡の復活!梅の里再生に向けて、第一歩を歩み出す
地元の人々から梅の復活を望む声が多く聞かれ、伐採された翌年の2015年には、梅の里再生を目指し、NPO法人「青梅吉野梅郷梅の里未来プロジェクト」が設立されました。
2016年に、農林水産省より条件付きで梅の再植栽が認められ、2017年に3年ぶりに梅まつりが開催されました。復活して2022年で6年目を迎える梅まつり。以下は2019年に撮影した写真ですが、小さいながらも空に向かって元気よく咲いており、とても可愛らしいです♪
まだまだ若い梅の木が多いですが、梅の里再生に向けて皆さん頑張っていますので、是非お越しくださいね。
開催期間中にはイベントもあり♪
吉野梅郷梅まつりでは、開催期間の約1ヶ月間様々なイベントを行なっています。期間中毎日開催されている催しが「つるし梅かざり」。
“吉野梅郷が再び梅の花であふれますように”との願いを込めて、ボランティアにより準備されました。梅かざりには、使われなくなった着物の他、かつて青梅の特産品だった木綿織物の夜具地(やぐじ)が使用されています。
2022年「吉野梅郷梅まつり」の概要
- 開催期間:2022年2月19日(土)〜3月21日(月・祝)
- アクセス:JR青梅線・日向和田駅より徒歩15分、JR青梅線・青梅駅から都営バス・吉野行に乗車し吉野梅林下車徒歩約2分
- 無料の駐車場あり。詳しくはこちらをご確認ください。
※新型コロナウイルス感染症の状況によっては中止・変更となる場合があります。