猫のおやつはたくさん種類があり、どれを選べばいいか悩んでしまう飼い主さんも多いでしょう。おやつにはさまざまな目的がありますが、飼い主と猫とのコミュニケーションという重要な役割も果たします。

今回は、猫用おやつの選び方や適切な頻度について解説します。人気のおやつについても、アンケートをもとに紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

猫用おやつの選び方と目的

猫のおやつにはさまざまな目的があります。選び方とともに目的も見ていきましょう。

形状やタイプで選ぶ

ドライ(カリカリ)

ドライのフードと同じような形状のおやつです。

1粒ずつあげられ、食べすぎ対策もできるのがメリット。持ち運びもしやすいので、お出かけの際にも便利です。

ウェット/ペースト

ウェットタイプやペーストタイプには、お皿に移してあげるタイプやスティック状の袋からそのままあげられるタイプなどがあります。水分を多く含むので、水分補給にもなります。

噛む力が弱ったシニアの猫にもおすすめです。ただ、歯につきやすいため食後は歯のケアをしましょう。

フリーズドライ

フリーズドライとは、凍結させた食品を真空状態にして、水分を蒸発させ乾燥させる製法です。猫のおやつだと、主にささみやまぐろなどがあります。

保存料などを使わないので風味や栄養価が損なわれにくく、長期保存できるのが特徴です。

ジャーキー

ささみなどのジャーキーは、噛み応えが抜群なおやつです。

フリーズドライと同じで長期保存できるのもメリットです。添加物が含まれているものも多いので、成分表を確認しましょう。歯や胃腸が弱い猫には適さないため注意しましょう。

削り節など素材そのまま

煮干しや削り節などの素材そのままのタイプで、フードへのトッピングにもぴったりです。

素材そのままに近い状態で加工したものは、安全性と嗜好性ともに高いといえます。

目的で選ぶ

毛玉ケア

毛づくろいの際に飲み込んでしまった被毛は便と一緒に排出されますが、毛玉が胃や食道にたまってしまい、口から吐き出すこともあります。

毛玉を吐くこと自体はそれほど深刻ではないですが、吐ききれずに毛球症になってしまうことも考えられます。毛玉ケアができるおやつには、飲み込んでしまった毛を便と一緒に排出しやすくする効果があります。

デンタルケア

猫の歯磨きはなかなか難しいものです。思うように口を触らせてもらえず、困っている飼い主も多いでしょう。

デンタルケアができるおやつは、噛むことで歯垢の沈着を抑える形状になっていたり、乳酸菌配合で口のなかの健康状態をよくしたりする効果が期待できます。歯磨きと同等のケアができるわけではありませんが、簡易ケアとして活用できるでしょう。

水分補給

ペースト状やスープタイプのものは水分が多いので、あまり水を飲まない猫の水分補給として活用できます。

水分を取ることで尿量が増え、尿が薄くなるので、下部尿路の健康維持につながるでしょう。

カロリーや成分で選ぶ

ライフステージに合わせて選ぶ

若い何でも食べる猫の場合、基本的にどんなタイプのおやつでもよいですが、歯周病などにより歯が弱くなった子は硬すぎるものは食べづらいでしょう。柔らかいペーストタイプやソフトタイプを選ぶのがおすすめです。

カロリーで選ぶ

おやつはあくまでもおやつなので、カロリーのとりすぎに注意が必要です。

カロリー表示をきちんと確認し、適正な量を与えるようにしましょう。また、おやつの量は、一日の摂取カロリーの1割程度に抑えるのがおすすめです。

添加物をチェックする

人工添加物は多く摂取すると、猫の健康にアレルギーや発がん性といった影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ避けたい原材料です。

おやつも保存料や着色料といった添加物が入っていないものを選ぶのもよいでしょう。ミックストコフェロールやローズマリー抽出物などの天然成分の酸化防止剤を使っている製品などがおすすめです。

猫のおやつの適切な頻度

猫用おやつの選び方!適切な頻度や人気のおやつも紹介
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

与える量

猫の主食には、必要な栄養がきちんととれる総合栄養食のフードがおすすめです。そのため、おやつは必須ではありません。

おやつを与える量は1日に必要なカロリー*の10%までにしましょう。おやつを与えたら、その分のカロリーを主食の量を減らし調整しましょう。おやつばかりあげると、栄養が偏ったり、総合栄養食を食べなくなることもあるため注意が必要です。

*1日に必要なカロリーについて
猫にとって必要なフードの量は、体重はもとより、年齢、活動量、避妊・去勢の有無、妊娠・授乳中かどうかなどによって異なります。体重や年齢による目安はありますが、猫の様子を見ながら食事量を調整する必要があります。

与える頻度

カロリーオーバーしなければ特に回数にこだわる必要はありませんが、1日に2~3回くらいが目安です。

頻繁に与えてしまうと、本来の栄養源である食事を食べなくなってしまう心配もあります。おやつはあくまでもおやつということを忘れないようにしましょう。

与えるタイミング

1.ごほうびやストレスケアとして

留守番ができたときや、動物病院に行った後などにごほうびとして与えるのもよいでしょう。またお手入れなど苦手なことをする際にあげることで、おやつに集中しお手入れのストレスを軽減し受け入れやすくなります。

2.おやつは食間に

ごはんの直前におやつをあげてしまうと、ごはんをあまり食べなくなってしまう可能性も考えられます。ごはんもしっかり食べてもらうために、おやつは食事と食事の間にあげた方がよいでしょう。

3.食欲がなくなったときに

おやつをドライフードの上にかけると食欲が刺激され、食べてくれることもあります。ごはんをあまり食べてくれないときには試してみてもよいでしょう。