リスキリングとは社会人の学び直しを指す言葉で、とりわけIT、デジタル領域を指して用いられます。AIの台頭や業務のデジタル化が進む今、ネットワークやシステムに関する知識を学ぶ必要性を感じている女性も多いのではないでしょうか。そこで今回はデジタル領域のリスキリングと転職が同時に叶う新しいキャリアの作り方を提案する「WORXデジタルウーマン」アドバイザー・村上美智子さんに、女性のリスキリングや、長期的なキャリア形成の考え方についてお聞きしました。

リスキリングが女性のキャリアを強くする!未経験から「デジタル人材」になる方法。

Profile
WORXデジタルウーマン アドバイザー 村上 美智子

ブライダル業界で接客からマネジメント、海外赴任に販促企画まで幅広く経験したのち、アドバイザーに転身。現在は保育園へ通う子供に「初めての体験」をさせることに夢中。

リスキリングが今、注目される理由

2020年に行われた世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)では「2030年までに10億人をリスキリングする」と宣言されました。日本でも経済産業省がIT・データを中心とした成長分野の専門性を身に付けて、社会人のキャリアアップを図る教育訓練講座を認定する「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」などで、リスキリングの強化が進められています。

しかし経済協力開発機構(OECD)の調査によると、成人学習の柔軟性において日本は加盟国平均を大きく下回る結果となっています。日本はキャリアアップのための教育機会がまだまだ少なく、世界に大きく遅れを取っているのが実情です。

これまではシステムやネットワーク、クラウドに関する知識は専門職の人が持っていればよいとされていました。しかしデジタル技術を活用し既存のビジネスモデルを革新する、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するには技術職だけでなく、事務職や営業職に従事する人たちにも、基本的なデジタルスキルが必要になります。そのため、企業は従業員に対するデジタル関連知識の再教育(=リスキリング)が急務となっているのです。

新型コロナウィルスの影響もあり、事業のあり方や私たちの働き方が大きく変化する今、リスキリングは企業の課題であると同時に、私たち個人単位でも強く意識すべきものとなっています。

社会人がデジタル知識を学ぶ難しさ

リスキリングが女性のキャリアを強くする!未経験から「デジタル人材」になる方法。
(画像=『転職の地図』より引用)

企業がリスキリングを導入する際に課題となるのが、リソース不足とノウハウ不足。元々社員研修の仕組みが整っている大手企業は、DX人材育成も比較的スムーズに実施できるでしょう。しかし即戦力人材の中途採用で乗り切ってきた中小企業やスタートアップベンチャーなどは、社員教育にまで手が回らず、かといってDX人材の即時採用も難しいという問題を抱えています。

一方で、転職で有利になるデジタルスキルを個人で学ぶのも容易なことではありません。何か行動しなければとは考えているけれど、何からすればいいのかわからない、という人も多いのではないでしょうか。MAPグループが実施したアンケートでも34.1%の求職者が「安定した働き方がしたいけれど、具体的には何も行動していない」と回答しています。

【アンケート調査結果】コロナ禍に転職活動中の20〜30代、9割以上が「安定した仕事」を希望

特に女性は20代の早い段階から、結婚や出産によるライフステージの変化とキャリア形成の関係性について考え始める傾向があり、今後のキャリアに漠然とした不安を抱えています。将来子供ができた時に今の会社で働き続けられるイメージが持てない、同じペースで仕事をする自信がない、といった理由で、転職を検討される方も多くいらっしゃいます。

長期的なキャリアといっても「これまではサービス業で頑張ってきたけれど、30代以降はラクそうな事務職に転職したい」「土日休みの仕事がいい」といった漠然とした考えで転職活動を進めていては、上手くいきません。

そもそもDX化が進む今、一般事務の求人自体が減少傾向にありますし、未経験者が採用されるケースは稀。そんな状況下でも「なんとなく事務がよさそう」という感覚だけで転職活動を進めている女性がとても多い印象があります。

結婚や出産などのライフイベントに左右されない、強いキャリアを築いていきたい。また、年齢に応じた柔軟な働き方を都度選択したい。そう考えるのであれば、やみくもに事務職に応募するのではなく、20代の今リスキリングによってデジタルスキルを習得し、視野を広げて転職活動に挑むことをおすすめします。

リスキリングでIT系国家資格を取得する

現在私が担当している「WORXデジタルウーマン」は、リスキリングと正社員でのオフィスワーク転職を同時に進められる新しい働き方です。

リスキリングが女性のキャリアを強くする!未経験から「デジタル人材」になる方法。
(画像=『転職の地図』より引用)

転職に必要なデジタルスキルや資格を独学で習得してから転職活動を始めるとなると、時間的なロスが発生してしまいますし、離職期間が長引いてしまうリスクもあります。WORXデジタルウーマンは、入社後の研修でデジタルスキルの基礎を身に付けてから、そのスキルが活かせるプロジェクトで就業するという働き方。オフィスワーク未経験、実務でパソコンを使ったことがないといった方でも、研修を経て「デジタル人材」としての新たなキャリアをスタートできるのです。

WORXデジタルウーマンの研修では、ビジネスパーソンに必要なマナー研修から、国家資格のITパスポートの取得、オフィスワーク必須スキルであるExcelの基礎操作まで、約1ヵ月かけてじっくりと学べます。ITパスポート試験の合格率は、実に100%!一般合格率は56.9%なので、いかに効率よく学べるかがおわかりいただけるかと思います。