あなたは、見えないだれかに見守られているような不思議な経験をしたことはありますか?
今回は「きっと、亡くなった父に助けてもらった気がするんです」と語る女性のエピソードをご紹介しましょう。
写真はイメージです(以下同じ)
無職になった彼氏と同棲スタート
佐藤彩菜さん(仮名・契約社員・28歳)は、昨年の頭からNさん(29歳)と同棲を始めました。
「Nが働いていた飲食店がコロナの影響でゴタついていたらしく、些細(ささい)なことでオーナーともめてクビになっちゃったんですよ。そんな風に急に無職になってしまったので家賃が払えなくなり、私の部屋に転がりこんできたんです」
彩菜さんは「ゆっくりやりたい仕事をみつけたらいいよ」と彼氏に優しい言葉をかけていたそう。
「実はN、私にとって初めてお付き合いした男性なんです。それまでずっと彼氏がいないことがコンプレックスで、女友達にも『ここ何年も彼氏が居ないけど、学生時代に2人の男性と付き合ったことがある』と嘘をついたりして後ろめたい思いをしていたんですよ」
そんな時にSNSを通じて彼と知り合い、共通の趣味である将棋の話で盛り上がり交際に発展しました。
結婚を夢見て彼に尽くした
Nさんとお付き合いするようになり少しずつ自信がついてきた彩菜さんは、周りの人達から「キレイになったね」と言われるようになったそう。
「その度に『えっ、マスクしているから目しか見えていないのに何言ってるんですか〜?』なんて照れながら、内心めちゃくちゃ嬉しくてたまらなかったんですよね。コンプレックスが吹っ飛んだ感じがして」
そして、実は4年前に彩菜さんのお父さんは大腸ガンで亡くなっていて…。
「父も私に彼氏がいないことをスゴく心配していたので、遺影に手を合わせながらNとのことを報告できて嬉しかったですね」
そんな、やっとめぐり会えたNさんを絶対に離したくないと彩菜さんは強く思っていました。
「なので私の部屋に転がり込んできた時に、Nから『このままずっと一緒に暮らしていくのかもね』と言われてドキッとしたんです。あ、このまま結婚して幸せになるんだって、飛び上がるほどテンションぶち上がりましたよ」
この同棲が2人の良い転機になるに違いないと確信した彩菜さんは、Nさんに尽くしました。
「私は主にテレワークなので、3食ご飯を作ってあげていました。おまけにNは、お風呂から出てもちゃんと身体をふかずにびしょびしょのままソファーやベッドに寝そべろうとするので、毎日私がふいてあげていました」