2.本殿の左側

本殿の左手前(楼門近く)には 社務所 があるのですが、その建物沿いにもいろいろあります。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)
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(画像=まき子、トリップノートより引用)

お守りなどの売店のすぐ右にあるのが「神功皇后の釣竿の竹・弁慶の竹」。冒頭にも紹介した、稚日女尊から神託を受けた 神功皇后 が釣り竿を地面に挿したところ、それが根付いた竹とのこと。また、弁慶が義経の代わりに「平家打倒と源氏繁栄」を祈念して、ここに竹を奉納したと言われています。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)
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(画像=まき子、トリップノートより引用)

「竹」を見つつ社務所沿いに進むと、「八丁梅」があります。この梅を寄進したのは、江戸末期の信州飯田の城主、堀 親義。 八丁 = 約900m 先までいい香りが漂う、ということでこの名がついたそう。写真はまだ寒々しい2月のものですが、蕾はふっくらしています。3月中旬くらいが花の咲く時期なので、その頃に来られる方は、ぜひ香りを楽しんでください。

一つ残念なことが・・・この 八丁梅 のすぐ左には「敦盛の萩(あつもりのはぎ)」がありました。一ノ谷の戦いで討たれた 平敦盛 が愛でたとされる萩ですが、今は無いそうです。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

本殿のちょうど左にある池は「生田の池」です。平安時代 から「生田の池」の詠歌がたくさん詠まれている、名だたる名勝として知られた池です。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

「生田の池」の右奥には「市杵島神社」があり、ここには 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと) = 弁財天 が祀られています。

3.本殿の裏側

本殿の周りにはぐるっと道があるので、右側からでも左側からでも裏側に行けます。そんな裏側にも見どころがいっぱい。写真はありませんが、本殿の真裏に 住吉神社、八幡神社、諏訪神社、日吉神社 の4つの神社があります。

住吉神社 はよく聞く神社名ですが、この神社に祀られている3人の神「住吉三神」も冒頭の紹介した神功皇后 に大きく関わります。この皇后、やたら強い女性で、当時の朝鮮半島の3つの国を制圧しました(三韓征伐)。そうするよう神託したのが、住吉三神 だったそうです。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

その向かいにあるのが「蛭子神社」。蛭(ひる)という字で「蛭子 = えびす」、そうです、七福神の「えびす様」です。えびす様は『古事記』によると、日本を産んだ「伊邪那岐命、伊邪那美命(いざなぎのみこと、いざなみのみこと)」の 初めての子 です。

なぜ「蛭(ひる)」なのか諸説ありますが、えびす様は身体に障害を持っており生まれつき体が蛭のように柔らかかったのではないか?と。神話でもあり真偽のほどは分かりかねますが、七福神で「商売繁盛の神」として同じ役割の「大国様」は立っている姿ですが、「えびす様」はいつも座った姿ですね。

えびす様の左には2つの見どころがあります。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

一つは「戸隠神社」。天岩戸に隠れた天照大神を外に出すために大岩を動かした、という武勇伝で有名な 天手力男命(あまのたじからおのみこと) が祀られています。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

そして、少し見つけづらいのですが、戸隠神社のすぐ右に「折れ鳥居と礎石」があります。元々、江戸時代の初めの頃に、生田神社の表参道に建てられた鳥居だったのですが、江戸時代の後期、1855年前後に起きた 安政の大地震 で倒壊してしまいました。

その後、ずっと倒壊した場所にあり「交通安全に御利益あり」として信仰されていましたが、昭和25年(1950年)にここに移転されました。

4.生田の森

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

先ほどもご紹介しましたが、世界大戦の空襲で焼ける前は、ここら一帯は森が広がっていました。その森の中で、源平合戦 が繰り広げられたのです。その残った森が、生田神社の境内で“鎮守の森”「生田の森」としてパワースポットになっています。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

「生田の森」の中は、樹齢何年だろう?!とびっくりするほど大きな木がたくさん。なんとも言えないマイナスイオンを感じます。通路は整備されているので足元は安心です。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

この森の中には、「当たる!」と有名な 縁結び 水占い ができる「金龍泉」があります。楼門のおみくじ売り場で購入した紙を、この泉に浸すと占いの結果が出ます。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

そして、この森の中にも祠があります。ここに祀られているのが、冒頭からご紹介している、稚日女尊 の神託を受け生田神社を建立した 神功皇后 です。パワースポットの真ん中にあるからか、とても厳かな雰囲気があります。

5.駐車場〜楼門

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

楼門をくぐる手前は駐車場ですが、ここにも見どころがいっぱいあります!

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

まずは「手水舎」。本殿で参拝する前に、ここでお清めします。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

その手水舎のすぐ前に「梶原の井」があります。「梶原」も冒頭にご紹介しましたね。源平合戦において活躍した親子です。今は蓋で閉じられていますが、かつては「かがみの井」と言われていました。

その所以については、楼門の左にある「箙(えびら)の梅」と一緒にご説明しましょう。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

駐車場から本殿を見て、向かって左側には生田神社会館(左)と社務所(右)があります。その社務所の植木に注目。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

そこに「箙の梅」があります。箙(えびら)とは、武士が腰や背中につけていた「矢」を入れる筒。梶原景季(息子)が、この梅の枝を箙にさして「梶原の二度駆け」となる戦に向かいました。

その戦に行く前に上記の「かがみの井」の水を汲んで生田の神に武運を祈ったと伝えられています。その際、箙(えびら)に挿した梅が鏡のような井戸の水面に映ったんだそう。

この話は、「殺伐とした戦場に行く前に、咲き誇る梅に心を留めた景季は、その香りを戦場に持って行った。そして、敵味方関係なく、誰もが景季のことを『勇気だけでなく、物の風情を理解する立派な侍』と賞賛した」として今でも受け継がれています。能の謡曲として読まれたり、歌舞伎の題材にもなっています。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

駐車場のど真ん中にも祠が左右に1つずつあります。本殿を見て向かって左にあるのが「大海神社」。猿とも天狗ともいわれる怪奇な風貌をしている 猿田彦命(さるたひこのみこと)が祀られています。導きの神、道の神とされ、交通安全の守護神として警視庁にも祀られています。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

右にあるのは「松尾神社」。山の神 大山咋命(おおやまくいのみこと)が祀られています。農業はもちろん、日本酒の酒蔵では「松尾様」と崇められていることでも有名です。

最後に・・・

こんなに歴史深い生田神社でも、事前知識がなければ「神功皇后って何者?」「梶原って誰?」「生田の森って何がそんなにすごいの?」で終わってしまいます。せっかく旅行で行く生田神社、ぜひこの記事を役立てていただければと思います。


提供・トリップノート

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