皆さんはラジオ大阪で放送中の「It’s SHOWTIME!」（木曜23:45-24:00）という15分番組をご存じですか？ 2021年5月にスタートしたこの番組、実は「少年隊」のファンが有志で生み出したものなのです。
産経新聞社プレスリリースより
こちらの番組企画は、限定盤や廃盤など現状ではなかなか聞くことのできない少年隊のレアな曲を、ラジオを通してみんなで楽しみたいという思いから実現。1口3000円からの出資金で400人分のお金を集めて放送枠を購入したそうです。
もちろん番組内で流す曲は少年隊オンリー！選曲から台本制作まで自前で行っているのだとか。
推し活という言葉を耳にするようになって久しい今日この頃ではありますが、ここまでアツいファンがいるって、率直に言ってスゴすぎる！
今回、女子SPA！は『It’sSHOWTIME！』ラジオ番組制作実行委員会の皆さんに取材。番組の誕生秘話から今後の展望など、オンライン座談会形式で聞きました。
ジャニーズ退所前のBEST限定盤がきっかけ
――まずは『It’sSHOWTIME！』を立ち上げた経緯を発起人である馬場尚子さんにお聞きしたいのですが。もともと馬場さんは少年隊のファンだったのですか？
馬場「私が少年隊を好きだったのは、実は中学生の頃なんですよ。なのでかなり長いことファンとしては離れていたんです。
コロナ禍で昔の曲を色々と振り返っているうちに、改めて少年隊に立ち返ったような形。ツイッターで少年隊を検索したら、私とは違ってずっと彼らを追ってるファンの方たちの存在も知って……可愛いなぁ、素敵だな って思ったんですよね。でも、そうこうしているうちに錦織一清さんと植草克秀さんがジャニーズを退所するという話になって……」
――2020年9月に年内での退所を発表したんですよね。あれはファンならずとも驚きました。
馬場「その時に発売されたCD-BOXの『少年隊 35th Anniversary BEST限定盤 』が、受注生産な上に宣伝もあまりされていなくて、ツイッターを見ると知らないファンも多かったんです。 未発表曲に加え、新たに録音したNEWボーカル曲も収録されていたので『それならなおさら欲しかった』という嘆きの声も多く目にしました。そこで、なんとか出来ないかと考えた末にラジオという手段を思いついたんです」
――それは普通あまり出てこない発想ですよね。なぜラジオ？
馬場「私の仕事はフリーアナウンサーなので、ラジオ大阪に出入りがあったんです。ラジオならば著作権をクリアできるので、限定盤のCD-BOXに収録されるまで一度もCD化されていなかった曲も流すことができるわけです。 早速、ツイッターで私よりも少年隊に詳しい人を見つけて『一緒にラジオをつくりませんか？』と声を掛けました」
――なるほど。その詳しい人というのが、現在番組の台本を担当している、ももさんなのですね。
馬場「そうなんです。彼女のツイッターは本当に少年隊愛にあふれていて……。それが伝わる言葉や音楽そのものへの詳しさも素晴らしいと感じたんです。熱く主観的なだけでなく、ちゃんと客観的な視点でも話をしてくれるのでなるほど～って思えるんですよ。お陰でしっかり再勉強させてもらっています」
東山紀之さんからお礼の連絡があった?!
――番組を聞いた方からはどういった反響がありましたか？
もも「私のツイッターに男性からDMが来たことがありました。奥さんがもともとファンだったそうですが、番組を聞いているうちに自分もハマってしまったそうで。これは嬉しかったですね」
馬場「そう、お便りが本当に嬉しいんですよね。40～50代の方たちが多いんですけど、みんな疲れ果ててるんですよ。でも、この番組があるから頑張れる。クタクタになっていてもリセットできる。リアタイじゃなくても、朝早起きして子どものお弁当を作りながら楽しんでいる。番組を繰り返し聞いてくれてるっていうのも嬉しいです」
左から、馬場尚子さん、番組ナビゲーターをつとめる藤川貴央アナウンサー（ラジオ大阪）、ももさん
――その中でも特に印象的だったものは？
もも「第二回の放送が終わった時に、東山紀之さんからお礼の連絡があったことでしょうか……」
――えっ！！少年隊メンバーご本人ってことですか？！
もも「そうなんですよ。怒られるのかと思ったんですが、『お礼を伝えたいという内容で嬉しそうでしたよ』とラジオ局の方から聞きました。
しかも曲のリクエストまでいただいたんですよ。『おしゃれ泥棒』という曲です。東山さんは少し地味な曲と言っていましたが、この歌詞の中に『午前0時同じ星空にあなたは何をしているの？』というフレーズがあるんです。午前0時はちょうど放送直後の時間なので、きっとそれを考えてくれたんではないかと思います」
――素敵すぎる……！東山さん、粋（いき）ですね。
馬場「きっと、聞いていたみんなは放送後に夜空を見上げて泣いていたはずです」
