3月にぴったりの時候の挨拶とは?

仕事やプライベートでいつもお世話になっている方に手紙を書くときには、ぜひ「時候の挨拶」を使うべき。

時候の挨拶とは季語を使った書き出し・結びの言葉で、手紙・メールなどで正しく使うと丁寧かつ気の利いた印象を与えられます。

今回ご紹介するのは春の訪れや入学・卒業シーズンの3月に使える時候の挨拶です。ばっちり使って、よりスマートな大人を演出しましょう!

3月に使いたい時候の挨拶:ビジネス

《3月》春の訪れを告げる時候の挨拶まとめ。ビジネス・カジュアルにも◎
(画像=pixabay.com Folkより引用)

時候の挨拶を使う機会が多いのは、やはりメール・お礼状などのビジネスの機会でしょう。いつもお世話になっている取引先や目上の人への連絡は特に堅苦しくなりがちですが、ワンクッションとして時候の挨拶があると文章がよりスムーズに。

ここではビジネスの場で使っても失礼にならない、3月の時候の挨拶の文例をご紹介します。

春を感じる3月上旬向け時候の挨拶


拝啓 早春の候貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。


こちらは3月上旬の時候の挨拶を自然に使った書き出しの文例になります。「時候の挨拶」で定番なのが「○○の候(こう)」。「○○の季節」という意味で、○○には季節によって決まった言葉が入ります。

3月は主に上旬・中旬・下旬に分かれ、上旬に当てはまる言葉の例として

・早春の候(そうしゅんのこう)

・浅春の候(せんしゅんのこう)

など。四季折々さまざまな言葉がある中で特に3月上旬にフォーカスした時候の挨拶なので、チャンスを逃さず積極的に活用すると素敵ですね。

春の訪れを表現する3月中旬向け時候の挨拶


拝啓 軽暖の折、御一同様におかれましてはますますご壮健のことと存じます。


3月上旬~中旬に使える時候の挨拶を用いた例文がこちら。「○○の候」は「○○の折」と言い換えてもOK。使い分けとしては「○○の折」の方がより丁寧でビジネスはもちろん公的な文章にも使えます。

「軽暖の折(けいだんのおり)」のほか、

・仲春の候(ちゅうしゅんのこう)

・春色の候(しゅんしょくのこう)

なども3月中旬にぴったり。言葉の見た目からも寒さが和らぎ徐々に春の訪れと温かみを感じる季語ですね。

暖かさを感じる3月下旬向け時候の挨拶


桃の香り麗しい春分の候、貴社の皆様におかれましては、
ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。


ビジネスで転勤・退職など別れの挨拶なども増える3月下旬に使いたい時候の挨拶がこちら。通常3月20日~21日の「春分の日」の「春分」の通り、こちらの時候の挨拶はすっかり春らしくなった時期に適しています。

同じく3月下旬にぴったりの季語として挙げられるのは

・春暖の候(しゅんだんのこう)

など。「桃の香り麗しい」などポジティブな印象の言葉を合わせて使うことにより、ビジネスといえど柔らかい言葉のニュアンスを感じさせる時候の挨拶です。

季節感を表現した優しい時候の挨拶


日差しが春のおとずれを告げる頃となりました。


季節感をうまく用いることで、心までふわりと和らぐ印象の時候の挨拶の文例です。寒い冬から解放され日差しが降り注ぎぽかぽかと温かい気候になる3月は、おのずとポジティブな気分になりますよね。

そんな春の暖かさを時候の挨拶に使うとビジネス上のお知らせなど、ややお堅めの場面でも失礼でない言葉で好印象を与えることができるでしょう。また、このような時候の挨拶は明確な時期の決まりがなく、春を通して使えるのもグッド。積極的に使ってみましょう。

気遣いを感じる3月の時候の挨拶


天候不順の折から、ご健康にはくれぐれもご留意ください


春といえばポジティブな季節ですが意外と天気がいまいちだったり、まだまだ寒かったりするもの。そんな時に文章の締め(結びの挨拶)として使える時候の挨拶は、こちらの言葉です。時候の挨拶は月や時期によって、その都度変わりますが一番大事にしたいのは「実情に合っているかどうか」。

3月でもまだ冷え込む地域や年はあるので、TPOに合わせた季語を用いた時候の挨拶を意識しましょう。この文例はまだ寒い3月でもぴったりで、身体への気遣いがプラスされているのでおすすめです。