妊娠出産は非常に喜ばしいことですが体を使った仕事をしているヨガインストラクターが妊娠した場合、レッスンはどのように継続すればいいの?

産休を取る事はできるの?

生徒さんはどう思うのか?

いろいろ不安や心配になることが多いののではないでしょうか。

ここでは実体験も含め「ヨガインストラクターが妊娠したとき気をつけるべきこと」について詳しく解説していきましょう。

産休はない?!インストラクターさんの補償について

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

個人事業主として働いているインストラクターさんが圧倒的に多いと思いますが、この場合は当然「産休」や「育休」はありません。

大手ヨガスタジオに正社員でヨガインストラクターをしている場合は制度があるケースもありますが、それでもその制度を使って思うように復職できるかといえば「イエス」とは言い切れません。

ヨガインストラクターはやはり体力が一番大切。

いくら日頃からヨガをしているインストラクターでも、妊娠出産を機に体力は損なわれます。

その間に次々と新人インストラクターはデビューし、産休・育休中に「代行」をお願いしたインストラクターさんにそのままクラスを奪われてしまうことはあるあるです。

代行は1回程度ならクラスを失うリスクはほとんどありませんが、数ヶ月の代行になると、生徒さんとしては新しいインストラクターが気に入ればそれで問題がないのです。

もしどうしても「◯◯先生じゃないとだめ」と思われたいのであれば、妊娠や出産で長期離脱する前にそのような太い関係を生徒さんと築いておく必要があるでしょう。

しかし、これは経験から言ってかなりハード。

本来ヨガとは生徒さんに依存させるものではなく、生徒さんに自発的に行ってもらうものであり、あまりに依存されるとインストラクターの方が辛くなってきます。

出産・産後・離脱・復職を経験している私の個人的な見解ではありますが「ヨガインストラクターとは水商売と同じ。

生徒さんとは一期一会」と、ある程度ドライに割り切って「教える仕事が好きだから続けさせてもらっている」と、謙虚な姿勢でいた方が長く続けられると思います。

生徒さんを失いたくないばかりに、子育てを疎かにしたり、体調が悪いのにイントラを続けて苦しんだり、パートナーとの関係が悪化しているインストラクターさんは案外多いのです。

また生徒さんを失いたくない理由に収入があると思いますが、個人事業主の場合当然収入の保証はないので、そのあたりもよく考えて、事前に準備しておく必要があるでしょう。

職場や生徒さんにはいつ報告すればいいの?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

結婚や子どもの有無について、そもそも職場や生徒さんにもある程度情報開示ができているなら、妊娠報告にそこまで驚く生徒さんやスタジオオーナーはいません。

素直に「おめでとう!」とか「お!ついに!」と喜んでもらえるはずです。

日本は仕事をしている女性の妊娠・出産に対する理解やサポートが十分とはまだまだいえず、一般企業の中には上司に妊娠を報告したら嫌な顔をされたとか、妊娠が分かった途端業務内容を変えられた、といった報告がSNSで散見されますが、ヨガ業界ではさすがにそのようなことは聞いたことはありません。

もし妊娠を望んでいるのであれば、安心して好きなタイミングで妊娠して大丈夫です。

妊娠を伝えるタイミングは一般的に「安定期に入る5ヶ月目くらい」とされますが、これは難しいところ。

妊娠初期のお腹もほとんど目立たない5ヶ月くらいまでは流産のリスクも高いので、伝えたところで残念な結果になることもありますが、逆にいえば「つわり」などの不調が一番起こりやすいのもこの時期。

ヨガを教えることができないほどのつわりや不調に悩まされるインストラクターもいますので、この場合は「胎児と母体最優先」で、職場にも生徒さんにもいち早く伝えた方がいいでしょう。

妊娠中のヨガインストラクターが体調面で気をつけるべきことは?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ヨガのインストラクターは「健康のシンボル」のようなイメージがあるので、自分の不調を伝えることをためらい、無理しがちな人が多いと思いです。

でもこの性格と関係あるのかないのか、ヨガインストラクターに不妊や流産の悩みを抱えている人は少なくないのです。

特に初めての妊娠の場合はもちろん何がおこるかわからないですし、2回目・3回目の妊娠であっても妊娠・出産は毎回状況が異なるので、常に油断できません。

ヨガのインストラクターだからと言って、無理や油断をすることなく、自分の体の声を聞いて妊娠期を極力ゆったり大切に過ごしてほしいと思います。

特に「わかっていないこと」として「どれくらいヨガをしていいのか」、という問題があります。

マタニティヨガでさえ「安定期を過ぎてから」という一般的な指針があるのに、インストラクターはそこを無視して自分はヨガをしているケースがほとんど。

そこで医師に「ヨガをしていいですか?」と尋ねると、大抵「無理のない範囲で運動するのはおすすめですよ、ヨガはおすすめですよ」と言います。

でもその医師がイメージしているヨガは「いわゆるストレッチ」で、まさか逆立ちをしたり、太陽礼拝を何十分も繰り返しているとは想像もしないはずです。

さらにホットヨガや岩盤ヨガを教えている人は、もっと注意が必要です。

温浴施設(サウナや岩盤浴、温泉)が胎児に与える影響については、ほとんどわかっていないのです。

妊娠初期〜中期は体型にほとんど影響がないので、ついつい無理をしてレッスンをしてしまいがちですが、十分に気をつけたほうが良いでしょう。