青森県は全国でもトップクラスの温泉地数を誇る、知る人ぞ知る湯どころで、秘湯・名湯が揃っています。青森県でおすすめの温泉を下北・津軽・南部(三八上北)の3つのエリアごとにご紹介します。

下北地方

1. 下風呂温泉郷

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(画像=PIXTA、トリップノートより引用)

本州北の果て、津軽海峡に面する下風呂温泉郷は室町時代から栄えた湯治場です。海辺から湧き出る「浜湯」、100mも離れていないところから泉質の異なる2つの源泉が湧き出る「大湯」、「新湯」と3つの源泉が楽しめ、温泉ファンにはたまらない名湯と言われています。

下風呂温泉を楽しむなら「温泉手形」を利用して、湯めぐり散歩をしてみてはいかがでしょうか。散歩中には、下風呂温泉郷の見どころのひとつ「海峡いさりび公園」へぜひ立ち寄ってみてください。公園内には奇岩・二見岩があり、その上に海上安全と大漁を祈願する小さな祠と鳥居が立っています。夕日に染まる海を背に、綺麗な景色をご覧になれますよ。

日帰り入浴情報(2018年9月現在)
「温泉手形」800円で購入すれば、共同浴場「大湯」「新湯」・ホテル・旅館のお風呂のうち3箇所に入浴することができます。

2. 恐山温泉

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(画像=PIXTA 恐山温泉、トリップノートより引用)

比叡山、高野山と並んで日本三大霊場に数えられる恐山。硫黄泉が至るところから湧出し、亜硫酸ガスによって岩肌が焼けて、この世の風景とは思えない幻想的な風景を魅せます。極楽浜や血の池地獄、三途川、イタコによる口寄せなどのスポット・催しがあり、観光名所としても知られている場所。

ここ恐山温泉は、恐山菩提寺の境内にある共同浴場。花染の湯、古滝の湯、冷抜の湯、薬師の湯の4つの湯からなり、すべて源泉かけ流しの強烈な硫黄泉が特徴です。昔はこの湯で身を清めてからお参りしたそう。霊場で湯に入るなんて、と驚かれる方もいるかもしれませんが、湯小屋はとても綺麗で、清めの湯の通り神聖な佇まいで人気があります。

日帰り入浴情報(2018年9月現在)
6:00〜18:00まで、500円(入山料に含まれる)

3. 薬研温泉・かっぱの湯

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(画像=PIXTA、トリップノートより引用)

元和元年、「大阪夏の陣」に敗れた豊臣方の落武者により発見された薬研温泉郷。なかでもかっぱの湯は、美しい薬研渓流沿いにある岩盤をくりぬいて造られた無料露天風呂で、多くの観光客が訪れています。

かっぱの湯の由来は、恐山を開いた慈覚大師が奥薬研でケガをした際、かっぱが大師を奥薬研の湯に運び入れて傷を治したという伝説から呼ばれています。野天の風呂らしく開放感があり、渓流の涼やかな音・木々の美しさを目前で楽しめます。紅葉の時期に訪れるのがオススメ。

日帰り入浴情報(2018年9月現在)
7:00〜17:00まで、無料。男女によって入浴時間が異なり、男性は7:00~9:00、11:10〜13:00、15:10〜17:00まで、女性は9:10~11:00、13:10〜15:00まで

津軽地方

4. 黄金崎 不老不死温泉

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(画像=PIXTA 青森 不老不死温泉、トリップノートより引用)

こちらは青森県西端に位置する黄金崎 不老不死温泉。ベストセラー書籍『死ぬまでに行きたい!世界の絶景』のプロデューサー・詩歩さんが「MY BEST 温泉」にあげている温泉で、湯けむりの向こうに壮大な日本海を望む、海岸と一体化した「海辺の露天風呂」が有名です。

温泉は"海辺の露天風呂"のほか、「日本海 パノラマ展望風呂」、「黄金の湯」の3つの湯があり、天候の良くない日でも屋内から日本海をご覧になれます。

不老不死温泉がある深浦町は、2000年に全国星空継続観察で日本一星が綺麗な町に選出された場所。温泉に浸かった後は、ぜひ無料の星空デッキから満点の星空を堪能してくださいね。

周辺には"神秘の青池"で知られる十二湖があり、トレッキングなどを楽しむ方が多くいますよ。

日帰り入浴情報(2018年9月現在)
8:00〜20:00まで(海辺の露天風呂は16:00まで)、大人600円・子ども300円

5. 酸ヶ湯温泉

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(画像=PIXTA 酸ヶ湯温泉、トリップノートより引用)

総ヒバ造りの千人風呂で有名な「酸ヶ湯温泉」。160畳分もの広さの大浴場には熱湯、冷の湯、四分六分の湯、湯滝など4つの異なる源泉からなる浴槽があります。混浴風呂としても知られる千人風呂は、女性専用時間も設けられ、女性も気兼ねなく利用できます。また男女別の「玉の湯」もあります。

周辺には地底から約90℃の熱湯が吹き出し、絶えず湯けむりが立ちのぼる「地獄沼」があるほか、着衣のまま蒸気に暖められた座椅子に座って身体を温める「ふかし湯」もあり、見どころ満載。お時間のある方は、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

日帰り入浴情報(2018年9月現在)
ヒバ千人風呂・混浴7:00〜18:00(8:00〜9:00は女性専用時間)、玉の湯・男女別9:00〜17:00まで、料金600円〜

6. 古遠部温泉

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(画像=commons.wikimedia.org、トリップノートより引用)

こちらは携帯も繋がらない山奥の秘境宿「古遠部温泉」。毎分500L湧き出る100%源泉かけ流しが自慢で、豊富な湯量は湯船から溢れ出すほど。この溢れ出た「こぼれ湯」に仰向けになって寝転がる「トド寝」が観光客に人気です。人知れぬ秘境宿だからこそ出来る楽しみ方ですね。

日帰り入浴情報(2018年9月現在)
8:30〜20:00まで(冬期9:00〜19:00まで)、大人320円・こども無料

7. 浅虫温泉郷

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(画像=PIXTA 浅虫温泉 湯の島の夕日、トリップノートより引用)

むつ湾に面し、古くから伝わる浅虫温泉。開湯の由来は平安時代まで遡ります。浅虫温泉は慈覚大師(円仁)により発見され、当初は布を織る麻を蒸すためだけに使われていました。それが1190年、円光大師(法然)が傷ついた鹿が湯浴みするのをみて、人々に入浴を勧めたのをきっかけに温泉として人々に利用されるに至りました。湯名もこの”麻を蒸す”ことに由来し、「麻蒸」が「浅虫」に転じたと言われています。

浅虫温泉郷の魅力は、なんといっても温泉に浸かりながら沈む夕日に染まるむつ湾の絶景を鑑賞できること。青森に足を運んだら、必ず見ておきたい絶景です。

日帰り入浴情報(2018年9月現在)
「麻蒸湯札」1,500円を利用して、大人・こども共に3名まで、浅虫温泉の各所を3ヶ所まで湯めぐりできます。詳しくはこちらをご確認下さい。

8. 大鰐温泉郷

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(画像=PIXTA 大鰐散歩・平川の流れ、トリップノートより引用)

大鰐温泉郷は、大鰐町を流れる平川の両岸に連ねる温泉街。約800年の歴史があり、「津軽の奥座敷」として古くから親しまれてきました。

この街には今から約400年前、弘前藩初代藩主・為信公が建てた「湯魂石薬師堂」があります。これは為信公が眼の病を患った際、夢枕で薬師如来にお告げを受け、大石の下から湧き出る湯で眼を洗い治した感謝の意を込めて建てられています。現在では大鰐(オオワニ)に因んで、ワニの口から湯が出る足湯が併設され、人気のスポットとなっていますよ。昭和を思い起こさせるノスタルジックな街並みの大鰐温泉郷へ、ぜひ足を運んでみてはいかかでしょうか。