散歩中に他の犬に会った場合、犬同士で仲は良いのか気になったり、愛犬が他の犬ともっと仲良くなって欲しいと思っている方もいるのではないでしょうか。
今回は、犬が仲のいい相手に見せる行動や、他の犬と仲良くなれるコツをご紹介します。
犬同士で相性はあるの?
人間にも相性があるように、犬同士でも相性はあります。仲が悪いこともあれば、親友のように仲良く遊ぶこともあります。犬はもともと群れで生きる動物であるため、群れの中での役割を果たすことは重要なこと。だからこそ、群れの中で上手くやっていくために協調性を重視する平和主義者です。それぞれの性格もありますが、頭が良いからこそ、どのように行動したら群れの中で役立てるかを本能的に知っています。よほど相性が悪くなければ仲良くなれるはずですが、執拗に追いかけるなど、自分が嫌だ、不快だと思うことをする相手のことは嫌いになりやすいです。ここも人と同じですね。
仲良しのサイン・行動
では、犬同士が仲良しな場合にとる行動や、相性が良いとわかるサインにはどんなものがあるのでしょうか。人であれば、よく話したりランチに出かけたり、さまざまな交流方法があり、徐々に相手との距離が近づいていきます。
犬同士にも、人間のように仲良くなる行動や手順があるのでしょうか?
相手の顔を舐める
犬同士が仲良しの場合、相手の顔を舐めることがあります。これは犬にとっての愛情表現のひとつ。もし飼い主さんを舐めることがあれば、「構って欲しい」、「好きだ」という愛情の印なのです。もともと犬が相手の顔を舐めるのは、母犬が子犬によくする行動でもあります。相手の顔を舐めるのは、「あなたとコミュニケーシがとりたい」という意思の表れです。もし顔を舐められるのを相手の犬が受け入れている場合、相性が良いサインになります。
お尻を嗅ぐことを許してくれる
相手の犬に対して気を許している子なら、おしりを嗅ぐことを許してくれます。なぜなら、肛門腺という場所から出る匂いには犬にとってのあらゆる情報が含まれているからです。犬がお互いのおしりの匂いを嗅いでいる様子が見られるようなら、挨拶が出来ているサインになります。
頭を低くしておしりを上げる
時々、愛犬が他の犬の前で頭を低くしておしりを上げるポーズを取ることはありませんか?もしこのポーズを取っていたら、相手を遊びに誘っているしぐさです。このポーズはプレイバウと呼ばれていて、「あなたと遊びたいよ!」というサインです。
犬同士が仲良しになれるように飼い主さんができること
まず初めに忘れてはいけないのが、相手の飼い主さんに犬同士の挨拶をさせても良いか許可を取ることです。 人とコミュニケーションを取るのが苦手な子や、怖がりな子、ヒート中で今日は難しいという場合もあります。いきなり犬を近づけずに、必ず許可を取りましょう。そして相手の気持ちを尊重し、挨拶の無理強いはしないように気を付けましょう。
それでは、飼い主さんができることにはどのようなものがあるのか、詳しく説明します。
初対面では犬同士が接触できない距離を保つ
犬同士が初対面の時には、リードを上手くコントロールして3メートルぐらいの距離を保ち、いきなり犬がとびかからないようにしましょう。距離を取ることで、相手を遠くから観察する時間が作れます。もし急に近づくと、びっくりしてしまう子もいます。初対面の相手に対して警戒心が強い子もいるので、徐々に慣らして様子を見てあげましょう。
コミュニケーションを邪魔しない
犬同士がお互いを意識しているなら、そのコミュニケーションは邪魔しないようにしましょう。攻撃の意思がないなら、犬はそれを相手に示すためにおすわりをしたり、寝転がることがあります。こういった行動が見られたなら、良い関係が築けるかもしれません。逆に、飼い主さんがリードを操作したり、おすわりをするように指示をするとコミュニケーションの邪魔となってしまのでやめましょう。犬は人間のように言葉でコミュニケーションを取りません。ボディランゲージがとても大切な会話なのです。これを自然に見守るのが飼い主さんにできることです。
接触を見守る
距離を取って観察をし、友好関係を築けそうなサインが出たら、お互いに接触ができるようにリードを緩めてあげましょう。この後、おしりの匂いを嗅ぎ始めたら静かに見守ることが大切です。相手の情報を受け取っているので、邪魔してはいけません。
飼い主さんもリラックス
犬同士が近づけば、「うちの子が何か迷惑をかけないかな」とハラハラする飼い主さんもいることでしょう。 確かに動物なのでハプニングや思いがけないこともありますが、ここは緊張せず、リラックスすることが大切です。なぜなら、飼い主さんが緊張していると、それは犬にも伝わってしまうからです。わかりやすく「緊張してないよ」と伝えるためには、ときには飼い主さん自身がしゃがむと良いでしょう。もちろん、明らかに喧嘩になりそうな雰囲気が出てきたら犬同士の距離を確保し、無理に挨拶をさせずに止めに入る対応が必要です。