江ノ島の頂上部分に広がる庭園「サムエル・コッキング苑」。実はこのサムエル・コッキング苑内に、2021年11月、歴史体験型新施設「サムエル・コッキング温室遺構」がオープンしました!この記事では、新施設の概要や知っていると見学が楽しくなるマニアックな見どころについてご紹介しています。

「サムエル・コッキング温室遺構」とは

2021年11月サムエル・コッキング苑内にできた新施設

江ノ島の頂上部分には、「サムエル・コッキング苑」と呼ばれる庭園が広がっています。入場料は有料となりますが、コッキング苑内には展望灯台、カフェ、お土産屋などもあり、江ノ島観光の際はぜひとも訪問したい人気のスポットです。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)
【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)
【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

2021年11月、そんなコッキング苑の一角に新たな施設がオープンしました!それが本記事でご紹介する「サムエル・コッキング温室遺構」です。コッキング苑へ入場されている方であれば、誰でも見学可能です。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

サムエル・コッキング苑の歴史

そもそもサムエル・コッキング苑ってどんな場所?という方向けに、簡単に歴史をご紹介しておきます。庭園の名前は、アイルランド生まれの貿易商サムエル・コッキング氏が由来となっています。

1868年、横浜に来日したコッキング氏は江ノ島の景観と植物を愛し、妻(宮田リキ)の名義で江ノ島の土地を購入、和洋折衷の大規模な植物園を開設しました。これが現在のサムエル・コッキング苑の基礎になったと言われています。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

コッキング氏が江ノ島に作った植物の温室は、東洋一の規模だったそうです。震災等の影響で多くの部分が失われましたが、2002年に遺跡が発見され、保存と公開に至りました。特にレンガ造りの温室遺構は現存する唯一のもので、貴重な文化遺産となっています。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)
【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

展示棟と地下通路を見学しよう

「サムエル・コッキング温室遺構」は、大きく展示棟と地下通路に分けて見学可能です。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

展示棟は、2021年11月オープンに向けて新設された建物です。全面ガラス張りで、お洒落なデザインとなっています。建物内では、主に資料展示がなされています。パネルを使った展示と映像を使った展示の二種類が用意されており、江ノ島の歴史を効率よく学ぶことができます。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)
【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

また、建物内にはガラスや植物を使った装飾品が散りばめられており、お洒落なインテリアを見学する目的でも楽しめます。アロマオイルのボタニカルな良い香りも漂っていますので、その点にもぜひ注目してみては。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

展示棟からは、地下通路へと降りられるようになっています。地下へ向かう短い階段を降りる瞬間は、最もロマンを感じドキドキするタイミングです。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

地下通路は、当時の温室とボイラー室及び貯炭庫を接続する短い通路。幅約1メートル、高さ約1.9メートルで、レンガ造りの趣を存分に味わえる空間です。まるで外国の遺跡にやってきたよう。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)
【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)
【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

以下からは、知っていると見学の楽しさが倍増する、ややマニアックな見どころをご紹介していきます!

マニアックな見どころ

【1】展示棟の透ける足元

展示棟ではパネル展示や映像展示など、簡単にまとまった展示がなされていることは先述しましが、実は展示棟でご注目頂きたい点がもう一点あります。それが「足元」です!

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

展示棟の足元はガラス張りになっており、レンガ造りの遺構が真上から見られるようになっています。一部パイプが張り巡らされていますが、これは温室を温めるためのスチームを通すパイプだったそうです。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)
【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

【2】レンガに押された刻印

温室遺構のレンガを見ていると、何かのマークが刻印されていることに気が付きます。これは、当時の「煉瓦製造所」を示す刻印なのだそう。例えば、太陽マークの刻印は、日本国内で最初期の近代的煉瓦工場・横浜煉瓦製造会社のものなのだとか。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)

刻印の後ろに「いろは、イロハ、甲」などの文字も見えますが、こちらはレンガを作った職人のサインです。レンガに関する歴史を感じられて、非常に興味深いポイントですね。

【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)
【江ノ島】レンガ造りの遺跡がすごい!「サムエル・コッキング温室遺構」
(画像=Sosyu Kikuchi トリップノートより引用)