午前中は世界一大きな砂時計が見られる砂の博物館「仁摩サンドミュージアム」を訪れ、午後は石見銀山遺跡の見どころである「龍源寺間歩」や、江戸時代の風情が残る大森地区を散策する、日帰り観光モデルコースをご紹介します。
午前:砂の博物館「仁摩サンドミュージアム」へ
まず訪れるのは、世界一大きな砂時計が設置されている砂の博物館「仁摩サンドミュージアム」。
一年をかけて1トンもの砂を落とす巨大な砂時計“砂暦(すなごよみ)”は、3年の月日をかけて完成に至りました。人気少女マンガ『砂時計』でも登場し、映画化した際にはこちらでも撮影が行われています。
毎年12月31日の夜中には「時の祭典」が開催され、年明けの5分前から年男年女108名が大綱を引き、一年計を回転させ新しい一年を迎えるイベントが行われます。
ランチ:築約150年の旧商家を改修した「群言堂」がおすすめ
仁摩サンドミュージアムの見学を終えた後は、石見銀山エリアに移動してまずはランチにしましょう。おすすめのお店は、大森地区にある築約150年の旧商家を改修した「群言堂」。レトロな町並みにピッタリなお店で、中に入ると、どこか懐かしい雰囲気があります。
店内では、中庭を眺めながらランチが楽しめます。中でも、地元食材を使い、旬も味わえる「里山おむすび」はオススメ。そのほか、カレーやケーキ、ドリンクなどのメニューが揃っています。
午後:日本最大の銀山跡「石見銀山遺跡」を散策しよう
群言堂でのランチを終えたら、そのままお店のある大森地区から「石見銀山遺跡」の観光をスタートしましょう。
石見銀山遺跡は、戦国時代後期から江戸時代前期にかけて最盛期をむかえた、日本最大の銀山跡。1526年に発見されてから約400年にわたり採掘が行われました。
大航海時代の16世紀半ばから17世紀前半には、世界で流通した銀のおよそ3分の1が日本の銀であり、さらにそのほとんどが石見銀山で産出されたものであったと言われます。石見銀山で生産された銀は高品質で、東アジア交易において最も信用が高かったそう。
登録延期の勧告をくつがえし、2007年7月に世界遺産に登録されました。登録された理由として、自然を破壊せず、環境に配慮した「自然環境と共存した産業遺跡」であることが挙げられています。
見どころは広範囲にわたり、龍源寺間歩がある「銀山ゾーン」、町並みに江戸時代の風情が残る「武家・町屋ゾーン(大森地区)」、代官所との関わりが深かった遺跡や文化財が集まる「代官所ゾーン」と大きく3つにわけられます。
3つのゾーンを全て回る場合は5時間以上はかかるため、見どころが集中している「銀山ゾーン」と「武家・町屋ゾーン(大森地区)」に絞って観光するのがおすすめです。