腐敗を表す色「緑」について
緑といえば日本では癒しやフレッシュさなど、心地のいいイメージを持つ場合が多いですが、モンゴルでは食べものが腐った色に例えられます。そのため頭が悪い人のことは「緑の頭」といい、脳みそが腐っているという意味で使われています。
それから、いつまでも寝つづけている様子のことを「緑になるまで寝る」といい、こちらもベッドと一体化しているダラけた様子を指しています。そして怠け者のことは「緑の奴」と呼ぶらしく、いずれも緑は腐敗したイメージで表されることが多いようです。
チベット仏教が表す色の意味
モンゴルはチベット仏教が信仰されている国であり、お寺や石碑を訪れると布が巻かれているのを目にします。これは「ハダグ」と呼ばれる聖なる布であり、チベット仏教のアイテムのひとつです。すべてのチベット仏教国で共通しているかはわかりませんが、モンゴルでハダグの色は以下のような意味で表されています。
- 青:青空
- 白:純粋
- 赤:火
- 緑:自然
- 黄:仏教
ハダグは正月や結婚式など正式な場に使われるほか、大切な物に巻く習慣もあります。例えば群れの中でとびきり強い馬や子をたくさん産んだヤギなどは、神のような特別な存在と認識されることがあり、その際には首や角にハダグが巻かれ大切に扱われます。若者が車を購入すると車内にハダグを飾ることもあり、いずれも「大切な物」という意味になります。
ちなみにハダグはギフトショップで売られているので、旅行の際には記念に購入してはいかがでしょうか。お守りとして大切な物に巻いたり、インテリアとして部屋に飾るとモンゴル気分が味わえるかもしれません。
おわりに
色彩が心身に直接的に働きかけることは一般的にも知られていますが、文化や歴史や宗教によって色が与えるイメージが異なるならば、色彩はひとつの理屈では言い切ることのできない、奥が深いものかもしれませんね。モンゴルでは色に例えた言葉が多く、それもまた興味深い部分でしょう。
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