婚活で一番必要なのは鋼の精神

――赤木ユカはかなり男性性が強くて、私の中ではマッチョなイメージなんですが、そこは意識されてるんでしょうか?

猪熊:男性性というか、彼女は鋼の精神を持っているという設定です。個人的には婚活において一番必要なのも、また鋼の精神だと思っています。

I:「婚活女子の皮をかぶった少年漫画の主人公」って感想をいただいたことがあります(笑)

「婚活で一番必要なのは鋼の精神」話題の婚活ギャグ漫画作者に聞く
(画像=『女子SPA!』より引用)
「婚活で一番必要なのは鋼の精神」話題の婚活ギャグ漫画作者に聞く
(画像=『女子SPA!』より引用)

――同じ会社の婚活女子・青島に「性格が糞」と指摘されるコマで、赤木ユカの顔にものすごくリアルなうんこが乗ってて笑いました。普通、デフォルメされた巻きグソとかなのに!

猪熊:あの時は真剣にうんこを描きました(笑)

I:編集部で「SNSで広告載せる時にはねられる可能性があるから、あのシーンは載せない方がいい」って話が一回出たくらいリアル(笑)

「婚活で一番必要なのは鋼の精神」話題の婚活ギャグ漫画作者に聞く
(画像=『女子SPA!』より引用)

元々はシリアスな人情ものや、ホラーが描きたかった

――『婚活バトルフィールド37』の連載が始まった経緯を教えてください。

猪熊:『婚活バトルフィールド’37』、『エンジェル様』、『合コンバトルフィールド’27』という読切を描いて、今年の6月から『婚活バトルフィールド37』の連載が始まりました。婚活に関して、元々調べるのが好きだったので、企画のひとつとして提案しました。

――今回はゴリゴリの婚活ギャグ漫画ですが、元々はどんな作品を描かれていたのでしょうか?

猪熊:元々描きたいと思っていたのは、シリアスな人情ものや、ホラーです。ちゃんとしたストーリー漫画を描いたのは、バンチ漫画大賞に投稿した『ユータン』が初めてでした。

I:『ユータン』で、第7回新潮社バンチ漫画大賞(2020年)の佳作と審査員特別賞を受賞されています。その時から、人の根幹となるような言いにくい部分の描写がずば抜けていたので、満場一致で佳作に決まりました。