東京大神宮とは
東京大神宮創建の「歴史」
〝東京のお伊勢さま〟と呼ばれ、多くの人に敬われている「東京大神宮」。さかのぼること明治13年、神社の中では比較的新しく、今から約135年前に創建されました。
江戸時代、当時の人びとにとって伊勢国(現在の三重県)にある伊勢神宮への参拝は、生涯かけての願いであり夢でした。「お伊勢参り」は一世を風靡し、大流行していました。そんな古くからあつい信仰を受けていた伊勢神宮へ、東京にいながらお参りができるように「遥拝殿(ようはいでん)」として創建されたのが東京大神宮のはじまりです。ちなみに遥拝殿とは、伊勢神宮へ直接参拝したのと同じ効果を生む建物を指します。
創建当初の名前は「日比谷大神宮」
いまは東京都・飯田橋にある東京大神宮は、最初に神社が創建されたのは東京千代田区にある日比谷。地名に由来して「日比谷大神宮」と称されていました。大正12年(1923年)におきた関東大震災の影響を受け、社殿が焼失。震災から5年後の昭和3年(1928年)に、現在の地・飯田橋に再建、遷座され、以降は「飯田橋大神宮」と呼ばれ、そして戦後に「東京大神宮」と社名をあらため現在に至ります。
週末にはお団子とお茶のふるまい
東京大神宮では、週末になると参拝者にお団子とお茶が振る舞われます。土日にはお団子とお茶、冬場は赤福も楽しめます。夏はわらびもち、春と秋はおまんじゅうなど、季節によって色々と変化があります。東京大神宮は、細やかな心配りが行き届いたステキな神社です。
境内を徹底レポート
東京大神宮は、敷地面積およそ1000坪ほどのコンパクトな境内が印象的な神社です。そんな魅力がぎゅっとつまったパワーに溢れる境内の中をご紹介します!さらなるご利益アップの効果が期待できるような場所もあるので要チェックですよ!
参道・拝殿
鳥居をくぐり、正面に現れるのが参道と、神社のシンボル・社殿です。緑に囲まれた参道の先にたたずむ、堂々とした社殿の姿は、何とも美しくカメラをむける人もたくさん。
ちなみに、紫色の幕に染め抜かれた社紋の中心部にある「花菱」は、伊勢神宮の社紋とよく似ています。伊勢神宮とのつながりの深さが感じられます。遥拝殿ならではのちょっとした見どころにも注目です。神社のいたるところにあるので見つけてみてください!
参道の中央は神様がお通りになるといわれています。敬意をはらい、中央部分をさけて通るのが正式な参道の通り方なので気を付けましょう!
飯富(いいとみ)稲荷神社
境内社として、神門の右側にあるのが「飯富稲荷神社」。お稲荷さんといえば、商売繁盛の神様として知られていますが、この稲荷神社は、歌舞伎役者 9代目市川團十郎が熱心に信仰していた芸能の神様としても有名な社です。市川團十郎は、大衆娯楽だった歌舞伎を文化的に昇華させた功績もある凄腕の役者だったのだとか。
創建当時、現在の東京宝塚劇場がある日比谷付近にありましたが、日比谷大神宮が現在の飯田橋に移される際に、大神宮と共に遷座されました。神社の中にあるもう一つの神社「飯富稲荷神社」は、訪れた際にぜひ合わせて参ってほしい場所の1つです。