小さいうちからお金に対する価値観を養うことが大切
――親が口酸っぱく言っていたことは、何かの拍子に思い出しそうですね。
八木「おこづかいを通して金銭感覚も身に付きますし、お金の計算など算数の知識も深まります。そして何より親子の絆が深まると思います。お金の話って改めて親子で話す機会はないと思うので、小さいうちからその家庭ごとのお金に対する方針や価値観を養っていくことをおすすめします」
おこづかいは反抗期がくる前にあげ始める
――おこづかいは、何歳くらいから子どもに渡すのが良いでしょうか。
八木陽子さん(以下、八木)「私がおすすめしているのは小学校に入るくらいの時期です。というのもそれくらいの年齢が一番親の話を聞いてくれますし、きちんと会話をする時間が取れるからです。小学校も高学年になると友達と出かける機会が増えて一緒にいる時間も短くなりますし、中学生になれば部活などで忙しくてそんな話をする余裕もないかと思います。何より反抗期で親の話を聞いてくれないと思います。ですので、比較的親子で話す時間が多い小学校低学年の時からおこづかいを渡すのが良いと思います」
おこづかいを通して、親子で話をすることが子どもの行動を見守りお金に対する価値観を育むことを知りました。インタビュー第3弾では、おこづかいの新しいツールである電子マネーの使い方についてもお聞きします。電子マネーはおこづかいとしてふさわしいのか、その適切な使用法や失敗例など引き続き八木さんにお伺いします。
【前回記事】⇒悩む…お年玉・おこづいって何円渡せばいいの?|お金のプロに聞く①
【八木陽子(やぎ・ようこ)】 キッズ・マネー・ステーション代表。2005年からお金教育・キャリア教育を普及する「キッズ・マネー・ステーション」を主宰し、2020年現在、約300名の講師たちが所属し、全国の小・中・高等学校にて授業や講演などの活動実績が多数。2017年度4月から使用される文部科学省検定の高等学校家庭科の教科書に日本のファイナンシャルプランナーとして掲載される。
<取材・文/瀧戸詠未> 瀧戸詠未 ライター/編集者。趣味は食べ歩き・飲み歩き。
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