お年玉事情や子どもへの普段のおこづかいの金額について、前回は保護者や子ども向けにマネー教育を行っている、キッズ・マネー・ステーションの八木陽子さんにお話を伺いました。第二弾となる今回は、おこづかいの使い道など親はどこまで関与すべきなのか、子どもとお金の見守り方について引き続きお話を伺います。

大まかな使いみちを決めたら、あとは子どもの自由に

おこづかい何に使ったか、親は把握すべき?自由にさせていい?|お金のプロに聞く②
(画像=『女子SPA!』より引用)

写真はイメージです。(以下同じ)

――おこづかいを渡した後、子どもが何に使っているのか把握したほうがよいでしょうか。余分な物を買っていないか不安になる保護者も多いと思います。

八木陽子さん(以下、八木)「金額と大まかな使い道をお子さんと決めたら、あとはお子さんの自由にさせてあげてください。というのも、失敗も含めて身銭をきって学ぶことは多いと思うんです。

 例えば、文具を買うためにとっておいたおこづかいなのに、ガチャガチャ代で全部使ってしまったという失敗もするでしょう。変なおもちゃを買って、すぐに壊れてしまうこともあるかもしれません。けれど、その失敗からお金や物の大事さを身を持って学ぶと思います。大人になってからゲームで大金を課金したり衝動的にお金を借りて後悔するよりも、少ない金額でお金の失敗を学べる良い機会なのではないでしょうか」

よく失くす物はおこづかいで買わせる

――お金について親子で話すいいきっかけになりそうです。

おこづかい何に使ったか、親は把握すべき?自由にさせていい?|お金のプロに聞く②
(画像=『女子SPA!』より引用)
八木「セミナーでお会いした親御さんの中に、お子さんが鉛筆や消しゴムなどの文具をすぐに無くしてしまうという方がいらっしゃいました。それまでは学校で使うものはお母さまが買っていて、失くしやすいからと予備まで揃えていらっしゃったそうですが、子どもがあまりにも物を無くすので文具はおこづかいで買うようにさせたそうです。  すると、鉛筆や消しゴムを失くすとおこづかいが減ってしまうことにお子さんが気づいて、まずは消しゴムなどの持ち物に名前を書くようになったそうです。さらに失くして見つからなかった場合、学校の落とし物入れをチェックして先生に確認をするようになったと聞きました。失敗から子どもが学び、おこづかいの使い道を変えることで行動まで変わるわかりやすい例だと思います」