「こんなの趣味って言えない」正確さにこだわる真面目さん
ヒアリングすると、恵さんは神社に行くのも、川越や鎌倉のような歴史がある街に行くのもお好きでした。
恵さんが利用している結婚相談所のプロフィールには、プロフィール文とは別に“趣味”という欄もあり、たくさんの趣味の中から選択式で設定できるようになっていました。そこに、食べ歩き、神社仏閣巡り、史跡巡りを設定することを提案したのです。
「でも、そんなに食べ歩きを趣味って言えるほど詳しくないです。川越とか行くのはいいんですけど、歴史も詳しくないので期待されると困るんですけど、それで趣味っていってもいいものでしょうか?」
「それでしたら『そこまで歴史に詳しくないけれど古い街の雰囲気が好き』って書いておけばどうでしょうか?」 「それならいいですけど」
「もし、『趣味ならばこのぐらい知っておかないといけない!』って趣味の定義にこだわるような人と生活したい?」 「う~ん。やりにくいかも」 「でしょう。避けたい事態に焦点を当てなくてもいいんじゃないでしょうか。仮に趣味に史跡巡りって書いているのに歴史に詳しくないって責める男性がいたら、断ればいいんですよ」 「まぁそうですよね。映画が好きって書いてるのに、最近観てないって人もたくさんいますし」
じつは、恵さんのように「さほど詳しくないのに趣味と言っていいのか」というご質問、よくいただくのです。
趣味の欄はデートプランのヒントになるようなことを書けばいいだけなのです。職業を偽るのは問題ですが、映画館は久しく行っていないけれど映画デートもありなら趣味に「映画」と書いても大きな問題はありません。 もし趣味と呼べるものがないのなら、「商店街散歩」とか「食べ歩き」はおすすめです。
相手もただプロフィールが下手なだけかもしれない
恵さんの婚活状況を聞くと、それまで2人の男性としか会っていませんでした。
「プロフィールを見ても会いたいって思える男性じゃないんです。えり好みしている場合じゃないのは分かるんです。でも、2人は会ってみたんですけど、自分の“市場価値”の低さを改めて知りました。プロフィールは直すけど、これでもうまくいくか不安です」
貴重な休日に知らない男性と会うことがストレスというのは、恵さんに限ったことではありません。
「プロフィールで女性が会いたいって思えるような完成度の高い男性は超人気物件ですからね。でもそういう人だって、プロフィールだけが立派なのかもしれないんですよ。プロフィールは残念だけど会ったら好印象な人もいるし、そこは試しに会って確認するしかないんです」
雑なプロフィールの人にも、過剰に期待しないで会ってみた方がいいのです。男性に関して言えば、かつてダイエットに成功して痩せたのに太っていた時の写真のままという方にもお会いしたことがあります。それくらい、プロフィールというのは「正確でないかもしれない」もの。
考えすぎて頭でっかちになりやすい女性ほど、相手のプロフィールは審査基準をゆるくして、「試しに会う」という行動を増やすことで、出会いをつかんで欲しいと思うのです。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
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<取材・文/菊乃> 菊乃 恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt
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