気温が高くなってくると、スポーツドリンクを飲む回数や量も増えていきます。一口にスポーツドリンクといっても、種類も多く何を基準に選べば良いか迷う方もいるのではないでしょうか。
今回は、スポーツドリンクの選び方や飲むときのポイントについて紹介していきましょう。
気にする人は意外と少ない!?スポーツドリンクの種類について
スポーツドリンクは清涼飲料水の中の一つであり、主に運動するときに失われた水分、ミネラルを補給する目的で作られた飲料です。ドリンクに配合されている成分が身体の浸透圧と分量が近いのが大きな特徴。
近年では、幼児から高齢者までの幅広い層の脱水症状の予防や回復、熱中症予防としても飲まれています。市販されているスポーツドリンクは、実は次の2種類に分かれています。
アイソトニック飲料
濃度をヒトの体液の浸透圧に極めて近づけた飲料であり、水分の吸収がゆっくり進むのが特徴です。運動前の約1時間前に飲むことで、運動中とその後の疲れにくさを最小限に抑える効果があるとされています。
ハイポトニック飲料
アイソトニック飲料とは逆に、ヒトの体液よりも浸透圧が低めに作られています。水分の吸収が早いのが特徴。汗をかくことで身体の体液が失われている運動中の水分補給として飲むのが良いとされています。
1日当たりに摂取するベストな量と飲むタイミング
スポーツドリンクは水分補給に相応しい飲み物と言っても、糖分と塩分が含まれているので飲みすぎは禁物。特に糖分の過剰摂取になるリスク、虫歯になりやすい、吐き気・腹痛などになりやすということも頭に入れておく必要があります。
このような理由から1日あたりの摂取量も考えて飲まなくてはいけません。
厚生労働省が定めている1日あたりに摂取する糖分(成人)は、40~50gが目安とされています。500mlのペットボトル1~2本(※商品の糖分の含有量によって本数に違いあり)で1日当たりに摂取する糖分の数値を越えてしまうので、注意が必要です。
また、スポーツドリンクを飲む良いタイミングは、運動の前後(※運動の30分前が妥当)に補給。それに加え、身体への負担を減らすためにも運動の途中でも補給するのが良いとされています。一度に大量に飲むと胃への負担がかかりますので、小分けにして飲むことを心がけましょう。運動中にのどが乾いたら我慢せず飲むことをおすすめします。
スポーツドリンクの3つの選び方とは?
スポーツドリンクを水分補給目的として飲む際には、次の成分や栄養素のことを考えて選びましょう。
糖質の濃度
糖質は運動する上で、大切な成分であり、エネルギー源にもなります。そして、水分の吸収もしやすくする働きもあるとされています。また、水分の吸収を促すには、糖質濃度が全体の2.5~8%がベストの数値。
先述した「アイソトニック」タイプは、糖質が全体の2.5%以上、「ハイポトニック」タイプは、2.5%以下の糖質の割合となっています。
電解質が含まれていること
人は運動などで自身の体重の2%以上の汗を一度にかくと、水分だけでなく塩分も不足します。加えて、体液も薄くなります。
そのときに水やお茶で水分補給するのも良いですが、ますます体液が薄まり、喉が渇かなくなることも。それを食い止めるには、ナトリウムなどの電解質が含まれたスポーツドリンクを小分けにして飲むことが必要です。
ちなみに国が推奨しているナトリウムの100mlあたりの含有量は、40~80㎎。運動目的でスポーツドリンクを買う場合は、電解質の有無をチェックすることをおすすめします。
疲労回復成分の有無
スポーツドリンクの主な成分と言えば、塩分と糖分です。加えて、身体のバランスを整えるとされる、疲労回復を促すビタミンB群・ビタミンC・アミノ酸・クエン酸の4つの栄養素があるかどうかをチェックしておきましょう。
いずれの4つの栄養素は、それぞれ糖質の代謝を促したり、免疫力を高めたりするなどの有効成分があるとされています。身体の疲れを最小限にするためにも疲労回復成分もチェックしておくと良いでしょう。