今回で5回目の、アーユルヴェーダに基づく解決法~ちょっぴり心が軽くなるお悩み相談室~。

この連載では、女性のみなさんのお悩みにアーユルヴェーダの観点からアドバイスしていきます。お悩み相談に乗ってくださるのは、ハワイ、カウアイ島でアーユルヴェーダを学んだ岡清華さん。単なる解決法ではなく、アーユルヴェーダの観点から「こんな視点もあるんだ」と思ってもらえると幸いです。新たな視点が増えるだけで、きっとちょっぴり心が軽くなるはず。

岡清華(おかさやか)
1993年生まれ、兵庫県出身。ファッション誌BLENDAのモデルとして活動しながら、大学在学中に管理栄養士国家資格を取得。その後、カウアイ島にてアーユルヴェーダを学ぶ中で、全米ヨガアライアンスを取得。独立後、ヨガを含む “アーユルヴェーダ” の観点から「一人一人にとっての幸福、人生の豊かさや最適な心身の状態を知り、環境を持続させること」をコンセプトに、スタジオ運営、カフェ、ウェルネス空間のプロデュース、商品開発、その他イベント、セミナーなどアーユルヴェーダに付随する各事業を進めながら、「全ての人々のより良い人生をサポートし個性が輝く状態へ導く為の母親のような存在でありたい」という想いで”MOTHER” 創業。

Instagram:@okasaya

Q, 自分が好きな人か、自分を好きな人か、どっちを選ぶべき?

今回のお悩み
最近、彼と別れてしまい落ち込んでいます。前に進まなきゃと思い、ほかの方とご飯に行ってみたりするものの、彼のことが忘れられなくて、元に戻れたらと考えてしまいます。愛される幸せと愛する幸せ、どちらかしか選べないのでしょうか。

溢れる情報に振り回されないように

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

最近は、恋愛に関する情報がインターネット上に溢れています。そのため、私たちは膨大な情報に振り回されないようにしなくてはなりません。

私は、この質問を受けて、相談者の方が情報に翻弄されているように感じました。

そもそも、「愛される幸せ」と「愛する幸せ」、どちらかしかないと考えているのが間違いです。このような、「ふたつにひとつ」という考え方はとても分かりやすく、納得できるように感じますよね。でも、実際の恋愛は多種多様で、たったの二つに分けるなんてことはできないはずです。

恋愛も人間関係のひとつ

人間関係は、相手によって大きく様子を変えるものです。それは、恋愛だけではなく、同僚や、友人、家族との関係にも当てはまります。恋愛が特別な関係性であることに間違いはありません。しかし、恋愛も人間関係のひとつなのです。

相手によって関係性が変わると考えると、誰とでも似たような経験ができるわけではないとわかります。自分が、誰かにとっては素晴らしい人でも、相手によっては最低の人間になってしまうこともあると思います。相手にとっての自分は、その人との相性によって決定されるのです。

「条件つきの幸せ」は不幸である

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

「条件つきの幸せというのは不幸である」という言葉があります。

――あそこに住めたら、これが食べられたら、こういう服が着られたら、あの人みたいになれたら幸せになれる…。

このように、「ある条件を満たすことができれば、幸せになれる」と考える人は、自分の幸せをその条件に左右されます。例えば、何かを手に入れることができれば幸せになれると思う人は、その何かを失ったと同時に、幸せも失ってしまうのです。

これを恋愛に当てはめるとどうでしょうか。自分が愛することで幸せになれると思う人は、自分が愛せなくなったとき幸せでなくなってしまいます。これでは、愛する方、愛される方、どちらも不幸にもなってしまいます。

このように、すべてにおいて、幸せに条件づけすることは、幸せを失う法則といえるのです

自分自身を幸せにしてあげる生き方をしてみて

先ほど、「条件付きの幸せは不幸を招く」とお話しましたが、恋愛でもなんでも「自分を幸せにしてくれるもの」を自分以外の何かにすると、幸せからは遠のいてしまいます。

つまり、自分自身が自分のことを幸せにしてあげられないと、誰といても幸せになれないし、誰のことも幸せにしてあげられないのです。

そのため、「自分のことを幸せにしてあげられる自分でいる」ことがすごく大切です。

その上で、相手も自分で自分のことを幸せにできる人を選ぶべきです。2人とも安定していて、自分自身を幸せにできる。それらが一緒にいることでさらに幸せが膨らんで、倍増していくという関係がいいですよね!

では、「自分で自分を幸せにする」ためには、何をすべきなのでしょうか。

第一歩は、自分自身を好きになることだと思います。そして、自分自身を好きになったうえで「どんな自分でいるときが幸せなのか」を考えてみてほしいのです。これは、「自分が何をしているときが幸せか」とは微妙に異なる考え方です。

あなたは、心が穏やかでいるときだったり、好きなことに没頭できているときだったり、人と過ごしているときだったりに、幸せを感じるかもしれません。そこからさらに踏み込んで、人と過ごす中でどんな自分になっているから幸せなのかを考えてみてください。

その「幸せの根っこ」を見つめなおしたうえで、好きな自分になるためにはどんな人と一緒いるべきなのかを考えていくのがよいでしょう。