では“実印”とは？
実印とは、市役所・区役所などの各地方自治体に印鑑登録し、公的に認められた印鑑のことです。
役所に印鑑を登録することを印鑑登録と呼び、登録された印鑑を実印といいます。
様々な契約や証明書において、「あなた自身が自分の意志で決定した」ことを証明する役割を果たします。
契約や取引などで大切な役割を果たすのが「実印」です。
実印は他の印鑑とは違い、法律上・社会上の権利・義務の発生を伴い、法的な効力を持ちます。
100円均一で買った三文判であっても登録してしまえば、それは実印となります。
実印でなければ手続きできないものは？
実印は、主に大きなお金が動く契約に使われる印鑑です。
具体的には家や車の購入、銀行融資を受ける際や遺産相続、生命保険への加入などが挙げられます。
多くの場合、契約の際には実印と印鑑証明書の提出が求められます。
印鑑証明書は、役所に印鑑登録をするとすぐに発行することができます。
実印と印鑑証明書は財産や権利を守る大事なものなので、厳重な管理が必要となります。
実印の効力とは？
印鑑大国である日本の社会おいて、実印の持つ効力は絶大です。
実印とは「自分の分身」であると言われることがあります。
そんな実印ですが、上記でも書いたように、実印の登録は三文判のような安価な印鑑でもすることができます。
文房具屋や100円ショップなどで手に入る、機械で大量生産された印鑑が三文判です。
三文判のように大量に同じものが世の中に出回っているものを登録してしまうと、偽造などのリスクが非常に高まるため、実印としての登録はもちろん金融機関への届出印として使用することはおすすめしません。
というのも実印と印鑑証明があれば、他人があなたになりすまし、知らないところで悪用し、重要な契約を簡単に結んでしまったりすることができちゃいます。
実印とは、あなたの権利や財産に関わる、非常に重要な印鑑ですので、管理には細心の注意を払い、紛失や盗難には気を付けましょう◎
実印は登録をしないと効力の発揮はしない？
実は実印を持っているだけではその効力は発揮されません。
印鑑専門店やインターネットで「実印」と明記された印鑑を購入するとします。
しかし、その印鑑は公的な効力を発揮しません。
実印は、各市町村の役所に登録してはじめて、「実印」としての効力を発揮するんです。
なので、実印が必要な契約をされる場合は、あらかじめ各市町村の役所に届け出をする必要があります。
その時間も考慮したうえで、余裕をもって実印選びをされることをおすすめします。
