日本を代表する温泉地、大分・別府。泊まる宿は決まっているけど、「地獄めぐり」もあれば、日帰り温泉、さらにグルメまでいろいろありすぎて、どこに行こうか迷っちゃう…。そんな初めて別府に訪れる方でも1泊2日で十分楽しめる筆者考案の観光モデルコースをご紹介します。
【1日目】べっぷ地獄めぐり&グルメを満喫しよう♪
10:30 別府駅到着
まずは別府観光の玄関口・別府駅を目指しましょう。別府駅までは、博多駅から特急ソニックで約2時間15分、大分空港からは空港バスで約50分で到着します。
別府市内を散策するなら、路線バスが乗り放題のバスフリー乗車券「MyべっぷFree」を買いましょう!別府駅周辺をはじめ、地獄めぐりを楽しめる「鉄輪(かんなわ)」、「明礬(みょうばん)」など、別府の8つの温泉地巡りを楽しめるほか、ワイドを買うと、湯布院エリアも足を延ばせますよ!
<電話番号>
0977-23-0141(亀の井バス)
<料金>
【ミニフリー乗車券】1日乗り放題:大人900円、学生700円、小人450円 2日乗り放題:大人1,500円、小人750円
【ワイドフリー乗車券】1日乗り放題:大人1,600円、小人800円 2日乗り放題:大人2,400円、小人1,200円
<主な発売箇所>
亀の井バス北浜バスセンター、別府駅観光案内所、えきマチ1丁目別府インフォメーション(B-Passage内)など
※詳細は公式HPでご確認ください
10:35 女性に人気の温泉旅館「竹と椿のお宿 花べっぷ」で荷物を預ける!
別府駅に着いたら、歩いて約5分のところにある本日のお宿へ荷物を預けに行きましょう!今回筆者が宿泊したのは、「竹と椿のお宿 花べっぷ」。別府観光にも便利な場所に位置しており、「美と健康」をテーマに地元食材にこだわった創作料理を味わえるほか、美肌の湯など、女性に優しいおもてなしを受けられます。
11:15 バスに乗って地獄めぐりスタート!
荷物を預けたら、別府観光の大定番「地獄めぐり」を始めましょう!「地獄」とは、温泉噴出口のことで、100℃前後の噴気や熱泥、熱湯が噴出。鉄輪温泉とその周辺で見られます。「海地獄」をはじめとした5つの地獄がある鉄輪温泉まではバスで約20分、温泉街から離れたところにある「血の池地獄」までは、約30分でアクセスできます。
11:45 日本最古の地獄「血の池地獄」を散策
バス停から交差点を渡ると見えてくるのが、血の池地獄の入口!赤い鬼がお出迎えします。奈良時代に編纂された『豊後国風土記(ぶんごのくにふどき)』に「赤湯泉」と記されていることから、日本最古の地獄と呼ばれており、真っ赤な血のような池を見ることができます。
売店を経由して歩くと、広さ1,300平方メートル、深さ30メートル以上の真っ赤な粘土が煮えたぎった光景がお出迎えします。酸化鉄や酸化マグネシウムが多く含まれており、泉の温度は78℃。1日約1,800キロリットルもの温泉が湧出しています。日によっては、もっと赤くなることもありますよ!
また血の池地獄の近くには足湯があり、入場した方には無料で利用できます。散策前後でひと息つけたい方にはおすすめです。
さらに戦前から血の池地獄の熱泥を使って傷を治していたことから、血の池地獄でしか取り扱っていない「血の池軟膏(なんこう)」を販売。慢性皮膚病をはじめ、しもやけやひび、やけどなどに効能があるといわれています。
売店でも血の池地獄限定のグッズも販売しており、湯船が赤い色で染まるオリジナル入浴剤「赤温泉」や、「温泉水」(税込1,980円)、大分県産の卵で作ったカスタードプリンにノンアルコールのワインをトッピングした「血の池プリン」(1個税込385円~)なども取り揃えています。
13:00 「地獄蒸し工房 鉄輪」で名物“地獄蒸し”を味わおう!
血の池地獄を散策した後は、バスに約7分乗って鉄輪温泉へ。バス停から歩いてすぐのところにある「地獄蒸し工房」でランチを食べましょう!かつては一部の湯治宿にしかなかった「地獄蒸し」ですが、こちらは誰でも気軽に体験できる施設となっており、週末には観光客を中心に賑わっています。
店内に入って受付をした後、地獄蒸し釜の基本使用料と食材を券売機で購入。受付カウンターでチケットを差し出した後、食材セットを受け取ります。受け取ったら、蒸し場へ移動。スタッフの方が、釜の入れ方や取り出し方、蒸し時間などを教えてくれます。
蒸し上がるまでの時間をはじめ、行列での待ち時間の間に工房周辺を散策するのもおすすめ。近くには、鬼の面から湧き出る源泉100%のナトリウム-塩化物泉の「飲泉」があります。飲むと便秘などに効果が発揮すると言われています。
また坂を少し下ったところには、「いでゆ坂ポケットパーク」があります。足湯や足蒸しを体験できるスポットで足元が温まります。ただし、入り過ぎると熱くなるのでご注意を!
出来上がったら、食材の受け渡しカウンター付近にある塩やポン酢、皿、箸などを受け取って地獄蒸しを味わいましょう!人気の「地獄蒸し玉手箱」は、大分県産の鶏肉をはじめ、卵や季節の野菜、豚まんなどがトッピングされており、バランスの良い料理を堪能できます。食べ終わったら、自分たちで後片付けをするのを忘れずに。
14:00 美しいコバルトブルーの神秘な地獄「海地獄」
地獄蒸しを堪能した後は、地獄めぐりを再開しましょう!鉄輪バス停から坂道を10分ほど歩くと見えてくるのが、「海地獄」です。藁葺(わらぶき)屋根の長屋門をくぐると、蓮の花が咲く庭園がお出迎えします。
売店を経由して歩くと、モクモクと白煙が立つコバルトブルーの「海地獄」に到着!約1200年前、近くにある鶴見岳の爆発によってできたといわれており、一昼夜で約150万リットルもの湯が湧き出ています。湯色は美しく見えますが、源泉は98℃と灼熱。間近で鑑賞できるほか、展望台からも見下ろした景色を眺められます。
また海地獄の奥には、赤い鳥居が並ぶ「白龍稲荷大神(はくりゅういなりたいじん)」があります。家内安全や商売繁盛、交通安全にご利益があるといわれているので、あわせて参拝しましょう!
海地獄を散策した後は、売店「SHOP REN(ショップ レン)」でお土産を買いましょう!海地獄の源泉を特殊製法で粉末にした「入浴剤」や、海地獄のキャラクター・ヘルシーくんを描いた「クリアファイル」(2枚・税込440円)、さらに落花生を使用した「豆煎餅」(12枚入り・税込540円~)など、ここでしか手に入らないお土産を販売しています。
また「CAFETERIA UMI(カフェテリア ウミ)」では、特製の「地獄蒸し焼きプリン」をはじめ、大分の郷土料理「だんご汁」(税込800円)、温泉ゆで卵が入った「ちゃんぽん」(税込800円)など、オリジナルのグルメやスイーツも味わえるので、あわせてチェックしてみて。
15:00 地獄と極楽が楽しめる「かまど地獄」
海地獄から歩いて3分のところにある「かまど地獄」。かつて氏神・竈門(かまど)八幡宮の大祭で、御供飯(おそなえめし)を地獄の噴気で炊いた習わしがこの名前の由来で、1~6丁目までバラエティ富んだ地獄を散策できます。
かまど地獄のシンボルが、地獄2丁目にいる「赤鬼」。岩の間からは100℃の蒸気が出ており、噴出している蒸気に、たばこやマッチなど燃えているものをかざしてフッと息かけると、蒸気の量が倍になります。
またつかの間に休息ができる「極楽ゾーン」も見どころのひとつ。足の岩盤浴をはじめ、手や足の湯、肌の保湿効果がある「のど・肌の湯」があり、身も心も癒されます。さらに温泉を飲めるコーナーもありますが、80℃と熱いので、やけどにはご注意を。
「地獄5丁目」をはじめ、泥地獄の「地獄4丁目」などではパフォーマンスが行われており、こちらでも、たばこの煙を吹きかけると噴気が上がる不思議な体験も。地獄5丁目は、気温や天候によって湯色がブルーやグリーンに変わるという特徴もあります。