2000年代のK-POPシーンをリードする「ヒップトロニカ(ヒップホップ+エレクトロニカ)」ミュージックを韓国で大衆化させ、この分野においては世界的にも第一人者とされる売れっ子音楽プロデューサー、「勇敢な兄弟(ヨンガマン ヒョンジェ)」。耳に残りやすい刺激的なサウンドとメロディで数多くの新人を人気スターに導き、「スター製造機」「新人磨きのマイダスの手」とも言われています。
自身も芸能事務所を経営し多忙を極めている「勇敢な兄弟」の社屋にお邪魔し、お話を伺ってみました!
自作曲は200曲以上!K-POPシーンをリードする「ヒット曲製造機」
K-POPプロデューサーとして大変なご活躍です。
これまでどんな曲や歌手を手がけられたのでしょうか。
SISTARやソン・ダムビ、After Schoolは、僕がデビュー曲から手がけた歌手で、U-KISSもかなり参加しました。BIGBANGも、最初のシングルアルバムから「BABY BABY」まで参加しました。イ・スンギの「どうかしてたみたい」(「僕の彼女は九尾狐」OST)、超新星「クリウンナレ-キミに会いたくて-」なども僕の曲です。
着飾った表現よりストレートで刺激的な表現やパワフルなサウンドが好きで、2004年頃から刺激的かつスタイリッシュなフックソングを積極的に取り入れてきました。ソン・ダムビ「狂った」、U-KISS「Man Man Ha Ni(見くびるな)」、SISTAR「あなたなんて」、「Shady Girl(虚飾ガール)」など、タイトルからして全部そんな感じでしょう?(笑)韓国人は刺激的なものが大好きで、音楽でもフックソングのようにサビ部分にインパクトがないと物足りなく感じる傾向にあります。
僕の追求する「刺激的なサウンド」はK-POPシーンで受け入れられて、現在まで大きなトレンドを形成しています。それが「勇敢な兄弟」としての僕の強みです。
自作曲の中で、特に印象的な作品は何ですか?
ソン・ダムビ
2008年度にリリースしたソン・ダムビの「狂った」ですね。ソロの女性歌手を手がけるのは初めてで、しかも新しいジャンルだったので、全力投球しました。
ソン・ダムビの可能性がどこまであるか冒険でしたが、椅子を使ったダンスとともに文字通り大ヒットし、彼女を一躍「クイーン」に押し上げました。
余談ですが、実は当時の僕の思いが歌詞にそのまま込められています。あの頃は本当に、メンタル面でタイトル通りの状態だったんですよ(笑)
新人歌手、それも女性をプロデュースすることが多いようです。
デビューからプロデュースしているSISTAR
新人を育てていくことに一番やり甲斐を感じますね。自分のプロデュースした歌手たちがヒットチャートで1位になるのを見るのは快感です。すでに人気のある歌手に曲を提供すればヒットは約束されていますが、それではつまらないでしょう。だから僕は人気歌手にはほとんど曲を提供しませんし、またプロデューサーとしてそうあるべきだと思っています。
わざと女性歌手を選んでいるわけではありませんが、BIGBANGやU-KISSを手がけた後、プロデューサーとして魅力を感じる男性歌手がいなかったのは確かですね。
実は最近、TEENTOPのプロデュースにとりかかっていて、彼らなら僕の音楽をうまく消化できるのではないかと期待しています。
ご自身の名前でアルバムも出していますが、歌手としても活動を?
ああ、それはちょっと違います。僕の名前でいくつか出していますが、実際に僕の曲を歌っているのは、ほとんどほかの歌手なんですよ。「The Classic」(左)は、ソン・ダムビや元2PMのパク・ジェボム、4MINUTEのヒョナ、BEASTのイ・ギグァン、Davichi、SHINHWAのイ・ミヌなど、僕と仕事をした歌手たちが集まってくれました。
パク・ジェボム
ヒョナ(4MINUTE)
イ・ギグァン(BEAST)
Davichi