境内にはご当地グルメが味わえるレストランや寺カフェも
高田会館 和彩AKARI
境内にある宿泊施設の高田会館には、食事処「和彩 AKARI」があり、宿泊者でなくても利用できます。メニューは、各種定食、丼ぶり、デザートなどが揃いますが、ご当地のグルメも味わえます。
店内は、蓮池に面して大きな窓があるので、明るい印象です。4人掛けのテーブル席や、カウンター席もあります。夏には、蓮池に咲く蓮の花を眺めながら、食事をいただくことができます。
それでは、料理をみていきましょう。写真は、筆者がいただいた「ぶっかけ蓮そば御膳(1,100円)」です。お蕎麦に天ぷら5種、伊勢いもとろろ、豆腐サラダがセットになっています。このお蕎麦は、麺に蓮根を練りこんであり、つるつるとしたのど越し、もちもちとした食感が楽しめます。
また、地元名産の「伊勢いも」のとろろも、強いねばり、ほろ苦さや甘みも感じられ、美味しくいただけます。伊勢いもとは、主に県内中部の多気町で栽培されているヤマノイモで、300年も前から受け継がれている伝統野菜だそうです。お蕎麦にのせてツユをかけて味わってみてください。
温かい蓮そば御膳(880円)もあります。蓮そばと、天ぷら、豆腐サラダのセットで、伊勢いもとろろは付きませんが、ぶっかけとはまた違った味が楽しめますよ。
こちらは、伊勢いも御膳(900円)。出汁を加えた伊勢いもとろろに豆腐サラダ、自家製佃煮2種、ご飯がセットになったシンプルな御膳です。伊勢いもとろろは、そのまま食べても良いですが、ご飯にかけて食べてもおいしくいただけます。ご飯は麦飯で、おひつにはいっているので、たくさんいただけますよ。
茶所 蓮心庵
茶所 蓮心庵は、山門を入って右手にある、湯茶の接待施設です。宝暦10年(1760年)頃の建築と考えられる建物は、国の重要文化財にも指定されています。現在は、寺カフェ「蓮心庵」を営業しており、飲み物や甘味をいただけるほか、土産物や仏具を買い求めることもできます。
店内では、ホットコーヒーやオレンジジュース、地元四日市の美味しいお茶といった飲み物から、蓮の実ぜんざい、生チョコケーキなどの甘味まで提供しています。
寺内町の散策もしてみよう
高田本山専修寺のある津市一身田町は、お寺を中心として発展してきた寺内町です。現在でも古い商家や末寺、環濠と呼ばれる集落を囲む堀が残っており、当時の様子を伝えています。
また、町を歩けば、昔懐かしい和菓子店や定食屋、喫茶店も点在しています。レトロな雰囲気の町で、古い時代にタイムスリップしたような気分を味わうのも良いでしょう。
寺内町について詳しく知りたい方は、専修寺の南東側にある「一身田寺内町の館」に立ち寄ってみてください。寺内町の歴史を、写真やビデオで分かりやすく紹介しています。昔の町の様子を細かく再現した模型もあり、スタッフの方が解説してくれることもあります。
おわりに
高田本山専修寺の建築物は、三重県で初めて国宝に指定されただけあり、とても素晴らしいものです。しかし、いつも多くの人が訪れているわけでもないので、ゆっくりと見学できるのも魅力。蓮の花を鑑賞したり、ご当地グルメをいただいたりすると、旅の気分がより一層味わえるのではないでしょうか。
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