小麦粉を主原料とした、伝統的で素朴なお煎餅・南部せんべいの本場といえば岩手県ですね。この記事では、盛岡で買える南部せんべい店を5つご紹介しています!南部せんべい好きな筆者が、実際に全てのお店の煎餅を食べ比べました。また、南部せんべいの種類や選び方、手作り体験情報、少し変わった食べ方も解説しています。
南部せんべいについて
南部せんべいとは
南部せんべいとは、小麦粉を主原料としたお煎餅の一種。現在の岩手県と青森県にあたる、旧八戸藩に伝わる伝統菓子です。
胡麻やピーナッツが含まれているのが一般的で、素朴な味わいを楽しめます。形は丸く、バリバリと硬い歯ごたえを感じながら食べられるのが特徴です。
かつては生地に蕎麦粉を使用していましたが、時代の変化と共に小麦粉を使うのが主流になっていったそうです。岩手県は鉄の名産地でもあり、煎餅を作る鉄器が発展したことも普及した理由の一つなのだとか。
種類と選び方
南部せんべいを購入する際は、いくつかの種類(カテゴリー)に分けて考えると選びやすいです。ここでは5種類ほどご紹介します。
最もオーソドックスなのは「煎餅タイプ」で、胡麻とピーナッツ味の二種類あることが多いです。メーカーによっては、特産品のくるみが含まれていることがあります。硬い食感です。
「クッキータイプ」は、洋風寄りのお菓子に仕上がったものです。主にマーガリンやバターが使われていることが多いですので、食感も煎餅タイプと異なり柔らかくなります。
「薄焼きタイプ」は、煎餅タイプの薄い版です。硬いものが苦手な方向き。アイスクリームをのせて食べるなど、食べ方にアレンジを加える際にもおすすめです。
「汁物・鍋物用タイプ」は、お料理に使うためのものです。胡麻やピーナッツが含まれておらず、シンプルに小麦粉の味を楽しめるようになっています。水分を含むともっちりとした歯ごたえに。
「味付けタイプ」は、様々な味付けがなされた南部せんべいです。チーズ、ハバネロ、コーンポタージュ、カレー、ペッパー味などがあり、伝統よりもエンタメ性が重視されています。
上記を踏まえてたうえで、さっそく以下より5つのお店をご紹介していきます!
【1】盛岡せんべい店
昭和28年から煎餅店を始めた歴史あるメーカー(本店:盛岡市)。薄めの生地がサクサクと軽やかで、非常に食べやすいです。
最大の魅力は、「南部古代型染柄」の小筒と巾着のパッケージがある点。古代型染は300年以上の歴史を誇る伝統工芸品です。歴史ある柄のパッケージに、お好みの南部せんべいを入れてもらえます。筆者は、盛岡駅直結の商業施設・フェザン内の売店で購入しました。
【2】老舗白沢せんべい店
昭和11年創業の老舗メーカーです(本店:盛岡市)。白沢せんべいでは珍しい味の煎餅が手に入ります。例えば、ピーナッツの代わりにくるみが含まれたものなどは、ぜひ手に取りたい商品です。
他に挙げられる特徴としては、パッケージによって宮沢賢治が描かれている点でしょう。賢治ファンは盛り上がること間違いなしの可愛さです。盛岡駅からバスで30分にてアクセス可能な盛岡手づくり村では、白沢せんべい店の商品が多数取り扱われています。
【3】炉何煎(ろっかせん)
昭和7年創業の老舗メーカー(本店:盛岡市)。小麦胚芽入の煎餅を販売していて、これは他店にはない特徴です。健康志向の方には嬉しいですね。TBSの番組で紹介されたこともあるのだとか。
筆者は、盛岡手づくり村にて炉何煎の南部せんべいを入手しました。箱入りはなく、袋入りの商品が揃っていました。