U-NEXT(海外ではHBO Max)にて配信中の、新シリーズ「ゴシップガール」でオードリー役として出演する女優のエミリー・アリン・リンドに、オンライン・インタビューを実施した。
新シリーズ「ゴシップガール」は、世界的人気を博したオリジナル版から8年後が舞台となっており、ニューヨークのセレブ高校生たちとSNS「ゴシップガール」との関わりを描いた作品。オリジナルのDNAを引き継ぎながらも、キャストを⼤胆に刷新し、よりスキャンダラスに、よりファッショナブルに新しく⽣まれ変わっている。
新シリーズ「ゴシップガール」のメインキャラクターの一人、オードリー役に抜擢されたのが女優のエミリー・アリン・リンドだ。
エミリーは2002年生まれの現在19歳。芸能一家に生まれた彼女は、2008年に『リリィ、はちみつ色の秘密』で子役として映画デビュー。その後も様々な映画やドラマに出演し、2017年、CBSの医療ドラマ「コード・ブラック 生と死の間で」 で、最初の2シーズンでアリエルのキャラクターとして出演した後、同シリーズの第3シーズンで主演に。2019年公開のユアン・マクレガー主演の映画『ドクター・スリープ』でスネークバイト・アンディとして出演したことも話題となった。
今回TVグルーヴは、エミリー・アリン・リンドにオンラインでのインタビュー取材を実施。オリジナル版との違いや、ドラマの中でもテーマとなっているSNSの付き合い方、キャラクター同士の人間関係などたっぷりと語ってもらった。
ーーエミリーさんは、子供の頃から数々の作品に出演して活躍してきましたが、多くの視聴者に影響を与える「ゴシップガール」にメインキャラクターの1人として出演することで、ご自身に何か変化はありましたか?
私は人生の大半をこの仕事に費やしていますが、これまでと違うのは、「ゴシップガール」には熱狂的なファンがいるということです。「失敗できないよ」なんて言う人もいます。
さらに、スマートフォンやSNSの普及によって、より多くの人が認知できるようになったことでしょう。何かを世に送り出す時、受け入れられ方が以前とは違うので最近は何だか変な感じがしますね。特にコロナ禍ではそうです。今までとは違い、すべてがSNS上で行われるので距離を感じます。それでも、応援してくれるファンのみなさんには感謝しています。
アキのセクシュアリティーとの関わり方とは?
ーー劇中でオードリーはパートナーのアキが、バイキュアリアスであることに戸惑ったり、サポートしようとするシーンがありますね。もしオードリーと同じように身近な人がバイキュアリアスで、サポートの仕方に悩んでいる人がいたらどのようにアドバイスしたいですか?
もしオードリーのような特殊な状況であれば、まずテレビ番組のアドバイスは聞かないでと言いますね。相手やあなたがどんな人であってもです。私は以前、「ゴシップガール」に出演する前、付き合っていた人と(オードリーと)同じような終わり方をしたことがあります。ずいぶん昔の話で、私も若かったんです。
場合によるとは思いますが、相手が誰であれ、その人に対して常にオープンでいられたらいいですね。それを望むか望まないかは自分で決めることですが、相手に対して心を常にオープンにして、話をよく聞くことですね。私自身は(何を聞いても)気にしないので言いますが、心をオープンにし続けるようアドバイスします。
新シリーズ「ゴシップガール」へのプレッシャーは?
ーー「ゴシップガール」のオリジナル版の大ヒットを受け、新シリーズの中でキャラクターを演じることへのプレッシャーはありましたか?また何か演じる上で意識したことがあったら教えてください。
撮影を始める前に、自分にプレッシャーをかけないようにしました。実際、新「ゴシップガール」は、新しいキャラクター、新しいストーリーの全く新しいシリーズであり、新シリーズに登場しないブレアやセリーナにならなきゃいけないというプレッシャーはなかったんです。つまり、彼女たちは過去のキャラクターであって、私たちは同じ役柄を演じるわけではないのです。
オードリーや他の登場人物にも、オリジナル版のキャラクターと似ているところはあるので、ブレアやセリーナたちの姿を重ねることがあるかもしれませんが、それは資質や個性というより、単に親の育て方や特権といった家庭環境に関係したものであると思います。新シリーズではオリジナルとは違ったものをお届けしたいと思っています。その方がずっと楽しいですからね。
オードリーのいい部分&悪い部分
ーーオードリーは、恋愛においても、母親との関係においても、かなり複雑な状況ですよね。演じているエミリーさんから見て、オードリーのよい面と、ここはちょっと変えた方がいいのではないかなと思う部分を教えてください。
母親のキキとの関係は、この番組の中で好きなポイントのひとつです。好きというのは少し違うかもしれませんが、母と娘の関係性がとても興味深いからです。
母と娘は時に、互いに対して残酷になり得るというところがよく描かれていると思います。私自身、女性だらけの家庭で育ったのですが、女性同士はいくら言い争っても次の瞬間には何事もなかったように平然としているんです。私はいつもお芝居の中の母と娘の関係を興味深く見ています。
オードリーが変えた方がいいと思う部分は、彼女はとても若く、母親が、父親とアシスタントとの不倫という明らかにトラウマとなるような経験をしたということをその通り受け取っていないところです。彼女は、母親が自分勝手に振る舞って、以前のようではなくなってしまったと見ています。
でもよく考えてみると、母親にも非があるんですけどね。どちらが親なのか、どちらが面倒を見ているのかといった点で、2人の力関係が崩れてしまっていると思います。でも私は2人なら何か変えることができると思っているので、今後のエピソードに期待したいですね。