【４】80年代の大統領が相次いで死去
光州「国立5.18民主墓地」の遺影奉安所
10月には盧泰愚(ノ・テウ)元大統領が死去、11月には全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領には死去し、1980年代の大統領２名が立て続けに亡くなりました。
全斗煥元大統領は1980年から88年まで、 盧泰愚元大統領はその直後の88年から93年までの期間、韓国では軍事政権から民主化へ、そして1988年ソウルオリンピックの誘致・開催という激動の時代に大統領職を務めました。
両名共に、1980年５月の「光州事件」への関与等により懲役刑が科せられていましたが、一定の反省がみられた盧泰愚元大統領については国家葬が営まれた一方で、反省がみられなかった全斗煥元大統領は国家葬とはなりませんでした。
【５】ユン・ヨジョン、韓国人俳優初の快挙
ユン・ヨジョン
アメリカ映画「ミナリ」に出演した韓国の女優ユン・ヨジョンが、アメリカ映画の祭典「アカデミー賞」において「助演女優賞」を受賞。韓国人初の快挙で、アジアからは２人目の受賞となりました。
「ミナリ」は、1980年代に希望を求めてアメリカに移住してきた韓国人一家を描いた作品の中で、ユン・ヨジョンは娘夫婦と孫を助けようと、韓国から来たスンジャ役を好演。
ユン・ヨジョンは、デビュー後55年間に、90を超える映画とドラマに出演した韓国を代表するベテラン女優で、近年は後輩俳優たちと共演したバラエティ番組「ユン食堂」や「ユンステイ」で、お茶の間でも広く人気を集めました。
【６】今年もグローバルスター・BTSの活躍が続く
韓国マクドナルド「BTSセット」
昨年に引き続き、BTS(防弾少年団)の新曲が世界中でヒットを記録し、グローバルでの活躍が連日のように伝えられました。
今年５月には所属事務所が「HYBE」へと改称し、長年工事していた新社屋がソウルの龍山(ヨンサン)についに完成。地下にはファンらが訪問できる「HYBE INSIGHT」が開館。
また、世界50か国のマクドナルドとBTSとコラボレーションした、マックナゲットの「THE BTSセット」の売り上げが絶好調。販売したマクドナルドでは第２四半期の業績が拡大したりもしました。
９月には、ニューヨークの国連本部における持続可能な開発目標(SDGs)の会合に特使として出席し、メンバーが順に演説したことも話題になりました。来年も引き続き、全世界での活躍が期待されると同時に、入隊が迫るメンバーの兵役にも注目が集まります。
【７】全世界を揺るがした「イカゲーム」旋風
※キャプション：NETFILX イカゲーム
動画配信サービス「NETFLIX(ネットフリックス)」で、９月に全世界に配信された韓国ドラマ「イカゲーム(韓国語の原題はオジンオゲーム)」。配信されるや否や、90か国以上の国で「今日の総合TOP10」１位を記録。
世界中で大ヒットを記録し、253億ウォンで制作したドラマの価値が、約４倍の１兆ウォンに達すると推算されたほか、イ・ジョンジェをはじめ、各出演者も瞬く間にグローバルスターになりました。
劇中に登場したポッキ(タルゴナ)や、生ラーメンなど韓国独自の食文化にも世界中のドラマファンが注目し、コロナ終息後の韓国旅行で体験してみたい食品に急上昇。ハロウィンでは、赤い衣装や緑色のジャージを着てコスプレを楽しむ人たちの姿も見かけられました。
その他の韓国ドラマもNETFLIXで健闘。「ヴィンチェンツォ」や「海街チャチャチャ」がNETFLIXにランキング入りしたり、11月には「地獄が呼んでいる」が１位を獲得。来年も引き続き、韓国ドラマが世界各国で親しまれることでしょう。
【８】東京オリンピック参加
金軟景（資料写真）＝（聯合ニュース）
新型コロナウイルス感染拡大のため、開催が危ぶまれた東京オリンピック・パラリンピックは、無観客での開催となり、韓国の選手団も各競技に参加しました。
お家芸のアーチェリーで金メダルを４つ獲得したものの、柔道やテコンドー、レスリングでは不振が響き、最終的に金メダル６、銀メダル４、銅メダル10の16位で東京五輪を終えました。
アーチェリー以外では、女子バレーボールが快進撃を続け、惜しくもメダルには届かなかったものの４位に。
韓国代表チームの絶対的エースでキャプテンの金軟景(キム・ヨンギョン)の闘志あふれるプレーやキャプテンシーは国民の感動を呼び、大会終了後には彼女のグッズが売り切れたり、バラエティ番組への出演が相次ぎました。
【９】新線開通・新駅開業
KTX イウム(EUM)
１月には、韓国高速鉄道KTXの中央線が開通し、ソウルから人気の観光都市・安東(アンドン)まで、乗車時間が１時間30分短縮され、約２時間で訪問できるようになりました。
中央線に配備された車両は「イウム(EUM)」という専用車両で、このイウムは８月には江陵(カンヌン)、東海(トンヘ)へ行く江陵線にも導入され、利用客にも好評です。
また、ソウル首都圏地下鉄では、地下鉄５号線が河南(ハナム)市の河南黔丹山(ハナムコムダンサン)駅まで延伸、７号線が仁川(インチョン)市の石南(ソンナム)駅まで延伸しました。
なお今月は、ソウル地下鉄８号線の南慰礼(ナムウィレ)駅の開業、釜山・日光(イルグァン)駅～蔚山・太和江(テファガン)駅の広域電鉄開通、そして利川・夫鉢(プバル)駅と忠州(チュンジュ)駅を結ぶ、KTX中部内陸線の開通も控えています。来年も、延伸工事の完了や新路線の開通など、さらに市内移動・地方旅行の利便性が高まることでしょう。
【10】韓国15番目のユネスコ世界遺産
順天湾湿地
７月末、韓国西南部の４か所の干潟を「韓国の干潟」として、ユネスコ世界自然遺産に登録されました。韓国国内では15番目の「ユネスコ世界遺産」で、「自然遺産」としては、2007年の「済州の火山島と溶岩洞窟」に続いて２件目。
４か所の干潟は、様々な生物が生息し、北半球と南半球を行き来する渡り鳥の中継地点で、渡り鳥の中には絶滅危惧種もいて、大きな価値が認められました。
順天(スンチョン)市の観光名所「順天湾湿地」は、以前からラムサール条約にも登録された有名な観光名所で、今年の世界遺産のニュースを受け、順天観光の更なる活性化が期待されます。
提供・韓国旅行コネスト
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