車の雪・凍結対策も必要

雪国では車の運転にも注意しなければいけません。車体の雪を落としたり駐車場の雪かきは予想できると思いますが、シーズンごとに冬用タイヤに変えるなどのメンテナンスをしたり、雪道や凍結した道での運転にも気をつけたりする必要があります。雪国で暮らす以上、下記のような作業が発生することを知っておきましょう。

フロントガラスの霜

気温がおおよそ4℃を下回ると車のフロントガラスに霜が降りることがあります。霜が降りて窓ガラスが白くなってしまうと、すぐに車を運転することはできません。霜を落とすために、スクレーバーという道具で霜を削り取ったり、解氷スプレーで霜をとかしたりする必要があります。

車の窓ガラスに霜が降りるのを防ぐためには、撥水スプレーやフロントガラスカバーなどで備えておくことも大切です。車庫は車を雪や霜から守るには効果的ですが、車庫前の除雪や屋根の雪下ろしなど別の作業が必要になります。

冬はスタッドレスタイヤに交換

雪道を運転するときは必ず雪道用のスタッドレスタイヤを装着しなければいけません。雪が降る1〜2ヶ月前にスタッドレスタイヤへ交換し、100〜200km慣らし走行をすることが望ましいとされています。

ジャッキを使えば自分でもタイヤ交換できますが、自動車整備店やカー用品店に依頼する場合は夏タイヤと冬タイヤの交換で毎年2回ずつ費用が発生します。オールシーズンタイヤは多少の雪道は走行できますが、雪の多い道や凍結路面では制御力に欠けるので、雪国に住むのであれば冬はスタットレスタイヤに交換しましょう。

しっかり準備をせずに雪が降ってしまうとギリギリで慌てることになるので、雪国の暮らしでは余裕を持って行動することが大切ですね。

雪国の冬の運転は危険! 急ブレーキは厳禁

交通事故発生月 件数
1月 34,599件
2月 33,485件
3月 37,806件
4月 34,868件
5月 35,341件
6月 33,719件
7月 36,763件
8月 36,097件
9月 32,459件
10月 38,131件
11月 37,203件
12月 40,130件

上の表は警視庁の統計データによる2018年の交通事故発生状況を月別にまとめたものです。事故発生件数は12月が最も多く、冬場の運転は危険なことが見てとれます。

雪道や凍結路面の運転にはスリップなど大きな危険が伴います。横滑りや坂道を滑り落ちるなど車体の制御が効かなくなる危険性はもちろんのこと、乾燥路面と比べると制動距離がかなり長くなることに注意しなければいけません。

また、冬の道の滑りやすさは通常の乾燥路面に比べると積雪路面で3.2倍、凍結路面で5.4倍、さらにつるつるした凍結路面で8倍になると言われています。

雪道や凍結した道を安全に走るには、スリップさせない運転を徹底する必要があります。冬場はスタットレスタイヤに交換すること、路面状況を見極め安全な速度で走行すること、車間距離を十分にとって走行すること。そして、急発進・急加速・急ハンドル・急ブレーキといった、「急」のつく操作を絶対にしないことです。アクセルを強く踏むとタイヤが空転する恐れがあり、強くブレーキを踏み続けるとタイヤがロックする危険性があります。下り坂では余裕を持った減速とエンジンブレーキを使った速度コントロール、空転しやすい上り坂では特にゆっくりと発進し途中では極力止まらないことなども大切です。雪国では常に神経をつかった慎重な運転が求められることがわかりますね。

まとめ

雪国での暮らしは魅力的ですが、雪国ならではの苦悩もありますね。雪かきの労力、高額な暖房費用、車の手入れや運転の留意点など、その地域で暮らすとどのようなメリットデメリットがあるかは移住前にしっかり確認することが大切です。雪かきなどの負担を軽減する対策はあるものの、その分費用が発生することがほとんどです。体力があるうちは楽しみながら自力で解決できることも、高齢になってくると難しくなります。先々のことを考えても対処していけそうか、移住に踏み切る前に、見通しをもって慎重に考える必要があるでしょう。


提供・移住支援.com

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