『スリー・ビルボード』の主なキャスト
続いては、『スリー・ビルボード』に出演したキャスト陣をご紹介します。実力派として名高いキャストです。ぜひ名前を確認してみましょう。
ミルドレッド・ヘイズ/フランシス・マクドーマンド
レイプ犯と警察への怒りに燃える『スリー・ビルボード』の主人公です。怒りのメッセージを込めた看板を実費で設置し、人々からの反感を買う人物でした。彼女がラストでのみ見せた微笑みは強い印象になりました。
そして、フランシス・マクドーマンドがミルドレッドを演じました。今作で第90回アカデミー賞の主演女優賞を獲得しています。受賞時には「インクルージョン・ライダー」という言葉で締めくくってます。この言葉は様々な多様性にまつわる規約を受け入れるという意味です。
ジェイソン・ディクソン巡査/サム・ロックウェル
ディクソンはエビング警察の警官です。そして、ウィロビーを強烈に慕っています。敬愛する彼からの最後の手紙で傲慢な姿勢を改心します。
『スリー・ビルボード』でディクソンを演じるのは、サム・ロックウェルです。演技力が評価され、第90回アカデミー賞の助演男優賞を授与されました。
ビル・ウィロビー署長/ウディ・ハレルソン
ウィロビーはエビング警察の署長です。病で死期が近いことを理由に物語の中盤で自殺をします。そして、ミルドレッドの看板で名指しで非難された人物です。
ウィロビーを演じるのは悪役に扮することが多いウディ・ハレルソンでした。今作では温厚な人物を演じています。
ハレルソン・ジェームズ/ピーター・ディンクレイジ
ジェームズはミルドレッドの友人であり、彼女に恋をしている様子です。惚れた者の弱みから、放火したミルドレッドを庇うために嘘のアリバイを申告してしまいます。
『スリー・ビルボード』でジェームズを演じたのはピーター・ディンクレイジです。彼は様々な映画で個性的な名脇役を演じています。
ディンクレイジ・チャーリー/ジョン・ホークス
チャーリーは自分勝手な人物として描かれているミルドレッドの元夫です。アンジェラの事件には彼もショックを受けたようですが、ミルドレッドの看板へ放火します。ジョン・ホークスがチャーリーを演じました。
『スリー・ビルボード』の見どころ
『スリー・ビルボード』は世界的に評価の高い映画です。それだけに完成度は高く、細やかな点を意識しながら鑑賞するとまた違った気付きがあるかもしれません。ここではそんな『スリー・ビルボード』で劇中の見どころを紹介します。
見どころ①秀逸な脚本
この映画の展開は予測不能で驚きの連続です。それは映画ゆえに非現実的なものが登場するからではなく、登場人物の心を多面的に捉えた作品だからです。濃厚な人間ドラマは複雑な心模様の結果生まれ、そこには痛快さや感動もありました。
人の心の複雑さを描写したシーンのひとつとして、抗議する側であり立ち位置としては被害者だったミルドレッドが怒りに我を忘れて罪深いことを犯してしまうシーンがあります。彼女はその後自分がした罪を自覚しますが、一筋縄ではいかないストーリーです。
そしてこの秀逸な脚本は、監督であるマーティン・マクドナー氏によるものです。彼は過去に第78回アカデミー賞の短編実写映画賞を受賞しています。
見どころ②リアルを感じさせる会話
『スリー・ビルボード』の会話中には、アメリカで実際に起きて問題になった事件を間接的に示してるものがありました。
「あなたが2階でくつろいでいる時、お仲間が下の階で少年を犯していたら、あなたも仲間の一員として罪を問われるべき。でもその少年がどんなに犯されようと、あなたは見ないふり」
このセリフはカトリック教会の神父が児童に性的虐待を行っていた事件を暗示しています。他にも「警察は黒人いじめに忙しくて、本当の犯罪を解決していない」といったマイノリティに対しての警察の差別を表現もありました。
見どころ③ミステリーの中で繰り広げられる人間模様
『スリー・ビルボード』の登場人物たちはみんな幸せとはいえない表情をしています。それは豊かではない生活に疲弊していたり、人種差別が蔓延する世界に居るからです。残酷な事件や人々から尊敬されるウィロビーの死は、小さな町にとって衝撃でした。
そしてそれらは人間の嫌な部分を浮き彫りにして、憎しみの連鎖へと変化します。『スリー・ビルボード』の序盤は当初犯人捜しのストーリーといった雰囲気を醸し出してました。しかし、物語は鑑賞者が想像したものとは違った終わり方をします。
憎しみの連鎖の最中にいた1人の赦しがさらに赦しを呼ぶ終盤への展開は「痛快」と形容したくなる雰囲気です。そしてこの高度なテクニックにより、「誰が犯人だったのか」を深く考えさせないのも本作の魅力でしょう。
『スリー・ビルボード』の舞台となった場所
映画『スリー・ビルボード』の舞台はミズリー州エビングという町となってます。エビングという地名は架空の町ですが、ミズリー州は実在する州です。アメリカには数多くの州がありますが、なぜミズーリ州が舞台なのかは深いメッセージが込められてます。
それは、ミズーリ州がいかに人種差別が強い地域であるかを表現するためです。これは場所を明記する以外にも、ディクソン巡査やその母親の振る舞いや発言などでも強調しています。具体的には「警察は黒人いじめに忙しい」というミルドレッドが社会風刺するセリフです。
2014年にミズリー州で白人警察官が黒人の少年を射殺する事件が実際に起きました。この事件をきっかけに全米で黒人の命も大切だという運動が広がります。しかし、そんな事件が起こるほどに、ミズーリ州は黒人差別が強い州ともいえます。
『スリー・ビルボード』は内容の深い映画
『スリー・ビルボード』は人間の嫌な部分をリアルに表現しました。しかし他人を赦すことで救われることも描写しています。さらには実際に起きた事件を間接的に示すことで、さらにメッセージ性を強めていました。
犯人捜しから始まった物語が意外なところで終わりますが、鑑賞後は言い尽くせない感動を心に残す映画です。この複雑さは不快なものではなく『スリー・ビルボード』でしか味わえない独特の感動でしょう。気になった方や見返したくなった方はぜひ『スリー・ビルボード』を観てみましょう!
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