旧長岡藩の中心地として栄えてきた長岡市。長岡駅から電車で一駅の宮内駅の周辺には、「摂田屋(せったや)」という醸造で有名な地区があります。旧三国街道が通っており、古くから酒・味噌・醤油の醸造が盛んな地域です。オススメの半日観光コースをご紹介します!
宮内駅
まずは今回のルートの始点である宮内駅です。摂田屋の最寄りの駅である宮内駅は、お隣の大きな長岡駅と比べるとこじんまりとした駅となっています。こじんまりとしているとは言え、新潟が誇るお酒を楽しむ観光列車「越乃Shu*Kura」が停車する駅でもあります。
ちなみに、宮内駅はステンドグラスが綺麗な駅でした。
吉乃川
宮内駅から摂田屋へと歩いていくと、ランドマークのようにそびえ立つ「吉乃川」の看板が見えてきます。なんと室町時代から470年以上続く、日本酒王国新潟で最も長い歴史を持つ酒蔵とのこと。
その看板の手前側(道路を挟んで駐車場の向かい)にあるのが、2019年10月に誕生した“吉乃川 酒ミュージアム「醸蔵(じょうぐら)」”です。大正時代に建設された「常倉(じょうぐら)」(国登録有形文化財)を改装した建物となっています!
醸蔵は広々とした空間で、天井の鉄骨が三角形で組まれた「トラス工法」が特長的です。醸蔵内には吉乃川の歴史が分かる資料が展示されていたり、吉乃川自慢の日本酒をお試しできるテイスティングスペース「SAKEバー」が設けられたりしています。気に入ったお酒があれば、すぐ横の売店で購入することもできますよ!
また、2020年春からは施設内でクラフトビールの販売もしており、お酒好きにはたまらない場所となっています!
機那サフラン酒本舗
摂田屋に数ある魅力的な建物の中でも一際個性的な存在が、「機那サフラン酒本舗」です。「機那サフラン酒」は明治期のヒット商品で、そのサフラン酒の商売で大成功を収めた吉澤仁太郎氏のお屋敷もこの地に残っています。
吉澤氏は趣向を凝らした建築物や庭園を残しましたが、その中でも特にユニークなのは、日本一の呼び声が高い蔵である「鏝絵の蔵(国登録有形文化財)」でしょう。土蔵には珍しく多数の窓を配し、開口部全てに漆喰装飾の鏝絵が施されています(東面には龍・鳳凰・麒麟・玄武、北面には動物と植物、等)。お金持ちの趣味は贅沢ですね!
また、お屋敷の中で特に印象的なのが洗面台とトイレ。洗面台は大理石でできており、なんと便器は有田焼でできています! なんとも贅沢というか、汚すのがもったいなさそうです・・(今は使えません)。
光福寺
「光福寺」は、戊辰戦争の際に小千谷(おぢや)談判決裂後の長岡藩が本陣をおいた場所です。ここから出陣し、新政府軍が占領した榎(えのき)峠を攻撃して奪還しました。
戊辰戦争で活躍した長岡藩家老の河井継之助について興味がある人は、長岡駅から徒歩圏内にある河井継之助記念館を訪れてみるのも良いでしょう。小説化や映画化もされている長岡出身の有名人です!