横浜で有名な散策スポットのひとつが、横浜開港時代の面影を今に残す「港の見える丘公園」。山下公園や横浜中華街といった人気エリアから近く、徒歩でも気軽に回れることから、横浜観光には欠かせない名所として知られています。公園周辺の山手地区には、異国情緒漂う西洋の建物が立ち並び、これらを見て回る「西洋館巡り」が人気です。今回は、港の見える丘公園の特徴や見どころ、おすすめ絶景スポットから西洋館巡りまで一挙に紹介します。
港の見える丘公園とは
港の見える丘公園の一帯は、1859年(安政6年)の横浜開港時に外国人居留地だった場所です。当時はイギリス軍やフランス軍が駐屯しており、多くの外国人が生活していました。園内には居留地時代の名残を残す遺構の数々や、現代でも活用されている異国情緒に溢れた建物、外国文化と花の香りが漂うバラ庭園など、たくさんの見どころがあります。ここからは、公園内でも特に多くの観光客が訪れる、フランス山地区・展望広場地区・イギリス山地区のおすすめスポットを紹介します。
横浜開港時代の貴重な遺構が残る「フランス山地区」
港の見える丘公園の山側エリアは、横浜開港から数年が経過した1863年から10年ほどにわたってフランス軍の駐屯地だった場所です。みなとみらい線「元町・中華街駅」方面から歩いて公園に向かうと、フランス山地区の入り口に到着します。
後ろに見える風車は、かつて井戸水を汲み上げるために使用されていた時代の名残り。フランス領事館が建てられた当時は水道が通っておらず、周辺住民は井戸水で生活していたそうです。
実際に使用されていた風車は関東大震災で焼失してしまったため、現在はモニュメントのみが残されています。
公園の中心に向かって少し歩くと、汲み上げ用の井戸が出現。中を覗くとレンガ造りであることがわかります。
当時の生活を垣間見られる貴重な遺構なので、立ち寄って見学していきましょう。
フランス山地区は背の高い木々に囲まれる緑豊かなエリアなので、落ち着いて散歩するにはもってこいの場所です。
展望広場地区
展望広場地区は、港の見える丘公園の中心地にあるエリアです。フランス山地区とは異なる雰囲気で、開放的な展望スペースが多いのが特徴。丘の地形を活かした絶景を楽しめるスポットがたくさんあります。
園内一の絶景スポット「展望台」
公園の中央付近、横浜港側にある展望台は、園内随一の美しい景色を見渡せる人気のスポット。眼下には横浜港、目線の先にはベイブリッジを一望できます。
柱にはベンチが設置されているので、休憩にもおすすめのスポットです。
場所や目線を少し変えるだけで違った景色を見られるので、写真撮影にもぴったりです。
夜はネオン輝く街並みに大変身!夜景スポットとしても人気があります。
円形花壇が広がる「展望広場」
展望台の近くには、広々とした円状の広場があります。円に沿うように配置された花壇には座れるスペースがあるので、花を愛でながら休憩するにはもってこいの場所です。
横浜市のキャラクター「ガーデンベア」を飾るように配置された花壇が素敵です。
横浜港を左に見つつ展望台を進むと、2種類の旗が掲げられている場所があります。
この旗は、ジブリ作品「コクリコ坂」の主人公が毎朝掲げている旗をイメージしているそう。ちなみに映画に登場する「コクリコ荘」がある場所は、港の見える丘公園がモデルといわれています。
ランチ休憩にオススメの「山手ローズテラス」
展望広場に隣接するKKRポートヒル横浜の館内には、気軽に利用できるカフェ&レストラン「山手ローズテラス」が営業しています。ランチ・ディナーどちらもメニューが豊富なので、お腹が空いたときはぜひ立ち寄ってみてください。
こちらは月替わりのランチ。オードブル・メイン・食後のドリンクのセットメニューを楽しめます。