広島県の子育て環境
都市部はコンパクトで暮らしやすく、海・山の自然にも気軽に触れられる広島県の環境は、子育てに理想的と感じる人も多いでしょう。県は「ひろしま版ネウボラ」(=妊娠・出産から子育てまで切れ目のない支援)の構築に向け、さまざまな子育てサポート体制に取り組んでいます。
男性の育児休業取得率は全国平均を上回り、出生率は上昇傾向にあります。子育て支援事業としては、会員証を見せると参加店で割引などの特典が受けられるデジタルパスポートがあります。また広島県では教育への取り組みも熱心です。
広島県教育委員会が進める高校のカリキュラム改革「広島LIFE-TECH ACADEMY NETWORK構想」は、経済産業省に採択され実証事業が始まりました。学科の垣根を越えて学際的な研究・創造活動を中心に学び、イノベーションを担う人材の育成を願う先進的な取り組みです。他に、大学や高校、インターナショナルスクールなど、グローバル教育にも早くから取り組んでいます。
広島県で住むならどこがいい?
ここからは広島県内のおすすめの移住先をいくつか紹介します。住み心地に定評のある広島市をはじめ、周辺にも利便性の高い町がいくつもあります。
広島市の周辺に住むなら
県庁所在地である広島市は人口約119.4万人の政令指定都市で、県全体の人口の4割ほどが集中しています。中国・四国地方の中枢であり、府中町・海田町などの安芸郡の町や廿日市市を始めとする10%雇用圏は143万人を超えます。
地理的には県西部に位置しており、太田川が市の中心部を流れて広島湾に注ぎ、その河口に広がる三角州に市街地が形成されています。市域の約7割が山林で、可住地域に都市機能が凝縮したコンパクトな都市として知られます。市内は公共交通機関が充実しており、移動に不便はないでしょう。
移住・定住、創業などの相談に応じて宅建協会やNPO法人など適切な団体に相談をつなぐ「地域課題解決ネットワーク」連携事業を行っています。子育て支援として、広島市あんしん子育てサポートサイト「ひろまる」が運営されています。支援制度や相談窓口、お役立ち情報を調べることができ、心強い味方となるでしょう。
廿日市市
廿日市市は広島県西端に位置し、島根県・山口県との県境となる中国山地の脊梁部から、瀬戸内海まで広がります。地名の由来となった毎月20日の市は鎌倉時代中期に始まったとされ、現在も多くの出店で賑わいます。古くは木材産業の町として、近代は隣接する広島市のベッドタウンとして発展してきました。
世界遺産の厳島神社がある宮島を市域に含み、多くの観光客が訪れます。沿岸部には市街地が発達し、電車やバスの便もよく商業施設も充実した便利な生活環境です。海・山のレジャーや里山ののどかな景色に加え、山間部ではウインタースポーツも楽しめます。移住支援制度として、市外から転入し定住目的で対象地域に住宅を取得する場合、費用の一部を助成する定住促進補助金を申請できます。
補助金額は地域などによって異なり、限度額は60万円から150万円で、子育て世帯には1人あたり20万円から30万円の加算があります。
安芸郡海田町
安芸郡海田町は、日浦山をはじめとする山々に三方を囲まれ、中央を流れる瀬野川が西側の海田湾に注ぐ、自然あふれる町です。山陽道の宿場町として栄え、かつては安芸郡の役所が置かれていました。国道2号を中心に主要な道路網が集中しており、広島東部地域の交通の結節点となっています。
隣接する広島市との合併が協議されてきましたが、合意には至っていません。自動車のマツダ関連企業の工場や自衛隊司令部が立地していることから財政が安定し、安定した雇用が見込めます。
また湧水を町内で浄水、自主水道で供給しており、水道代が低く抑えられるというメリットがあります。コンパクトながら医療機関や商業施設が充実しており、出生率・年少人口率ともに高いことからも暮らしやすさが窺えます。
安芸郡府中町
安芸郡府中町は広島市に取り囲まれた特殊な立地にあり、広島県で最も小さい面積の町です。一方で単独市制条件を満たす程の5万人以上の人口を有し、人口密度は三大都市圏なみとなっています。
海田町同様、広島市との合併が協議されてきましたが、住民投票の結果などから合意に至らず協議会そのものが廃止されました。マツダ本社が置かれた企業城下町であり、豊かな財政を背景に病院や中国地方最大級の大型ショッピングモールなど、充実した都市機能が整備されています。
広島駅まで電車で約5分と、交通アクセスも抜群の住みやすい町です。府中町について、より詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。
まとめ
風光明媚な瀬戸内の海や中国山地の山々と、広島市を中心とした便利な都会が近接する広島県。豊かな自然と生活利便性の両立は、多くの人が移住先に求めるところではないでしょうか。優良企業が多数立地するなど仕事の選択肢があることも、移住人気を後押ししているのでしょう。
子育て・教育面での独自の取り組みから、子育て世帯にとっても住みやすい環境であることが窺えます。観光地としても魅力的ですが、ワークライフバランスを叶える場所という視点で、改めて見てみてはいかがでしょうか。
提供・移住支援.com
【こちらの記事も読まれています】
>コンビニエンスストア店舗数の都道府県ランキング!コンビニエンスストアが多い地域はどこ?
>持ち家比率の都道府県ランキング!一軒家に住みたい人におすすめの都道府県は?
>車の普及台数が多い都道府県ランキング!田舎に移住したら車生活?車購入は必要?
>【田舎暮らしをしたい!】地方移住をして農業を始めたい人向けの就農支援制度を紹介!人気の地域や仕事の見つけ方も
>リタイア後に地方移住した夫婦の家計を公開!(50代・60代夫婦編)