今、町田啓太が非常にアツい。
『SUPER RICH』(フジテレビ)公式サイトより
町田の大ブレイク作である2020年にテレビ東京系で放送されたドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(以下、『チェリまほ』)は、主演・赤楚衛二とのコンビ愛が決定打となった。現在フジテレビ系で毎週木曜日に放送中のドラマ『SUPER RICH』では約1年ぶりに赤楚との再共演が話題だ。 今ではLDH所属の「劇団EXILE」の代表的俳優である町田だが、「LDH」と「イケメン」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、その苦節の年月を振り返りながら、第5話まで放送の『SUPER RICH』を『チェリまほ』バイアス全開で解説する。
苦節の年月を経て大ブレイク
長身にスレンダーな体型。それでいて日本体育大学出身の鍛えあげられた肉体美。凛々しく精悍な顔立ちには、女性ファンだけでなく、男性も思わず憧れてしまう。そしてあのチャーミングで優しげな笑顔。目元から口角まで温かみが溢れ出る、これこそ満面の笑みのお手本だ。しかし、そんな完璧な外見とは裏腹に、町田は意外にも苦節の年月を強いられてきた。 LDHの演技部門である「劇団EXILE」の一員である町田は、実は一度「劇団EXILE」脱退後、人気ダンス&ヴォーカルグループ「GENERATIONS from EXILE TRIBE」(以下、GENERATIONS)の候補にも選ばれていた経歴を持つ。 同グループの関口メンディーは、日本体育大学の同期で、LDHの養成スクール「EXPG」でもともに練習に励んだ間柄。LDH下積み恒例の「夢者修行」に2011年夏に参加していたが、2012年2月、「GENERATIONS」正式メンバー発表前に俳優業の道を進むため、候補から外れ、劇団EXILEに再加入することになる。 それから苦節9年、『SUPER RICH』では、確実に大ブレイク後の実力派俳優として大きな注目を集めている。実力派女優・江口のりこドラマ初主演作である本作への密かな期待は、やはり赤楚衛二ドラマ初主演作で大ブームを巻き起こした『チェリまほ』コンビ愛だろう。 赤楚にとっても同じく苦節の年月を経て、大ブレイク作となった『チェリまほ』。いったい何が魅力だったのだろうか?
『チェリまほ』の衝撃と癒しの時間
『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』Blu-ray BOX(TCエンタテインメント)
赤楚演じる、さえない職場の同期・安達の優しさに触れて以来、いつしか恋心を芽生えさせる、町田扮する黒沢。この胸キュン衝撃度は破壊的だった。 BL系作品としては本作の前に田中圭主演の大ヒットドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系、2016)が記憶に新しいが、それとはまったく違う衝撃。恋愛に性別なんて本当に関係ない。むしろそんな考え方自体あまりにも野暮なことだ、と思わせる強い芯のようなものが『チェリまほ』にはあったと思う。 そう思わせたのは、主人公の安達と黒沢の信頼関係があまりにも深く、美しいものだったからだ。お互いを思いやる二人の姿が、どれだけ多くの視聴者の心の隙間を埋めたことだろうか。そしてそれがどれだけの癒しをもたらしてくれたことか!