社会:空梅雨に冷夏、天候に異変?
例年なら6月下旬から始まる韓国の梅雨。しかし今年はどうしたことか韓国南部を除く地域では日照りが続き、7月上旬になってようやく梅雨入りを迎えました。梅雨の開始が7月にずれ込んだのは、1992年以来22年ぶりのことです。6~7月の降水量は少なく、その代わり韓国各地を襲ったのは梅雨の時期には珍しい連日30度を超える猛暑。「梅雨の後に猛暑」という正常な気候パターンではなく、「初夏の猛暑と空梅雨」という異常なパターンが見られました。一方、真夏の8月は大型台風の影響もあり、曇の多い雨がちな天気に。8月7日の立秋を過ぎた頃から暑さも和らぎ、少しばかり早めに秋の気配を感じられる気候となりました。
政治:難航極めるセウォル号特別法制定
韓国国民に大きな衝撃を与えたセウォル号沈没事故から5カ月以上。事故の真相究明に向けた特別法制定をめぐる議論は、今夏様々な紆余曲折を経てもなお、成立に至る道筋をつけることができませんでした。与野党は長期にわたる協議の末、8月中旬に特別法に合意。ところが、待っていたのはセウォル号遺族の反対という壁でした。遺族の意向は、「真相調査委員会に捜査権と起訴権を付与する」こと。与野党発議の特別法案にはその内容が含まれていませんでした。 韓国の国会は5月以降、経済や福祉など本会議での処理を待つ法案が多数あるにもかかわらず、1件の法案も処理できていない状態。このままセウォル号特別法をめぐる葛藤が長引けば、新年度予算案の審議さえままならないとの声も出ており、政界に対する世論も一層悪化しています。