女性管理職の比率を上げることに成功した企業の事例

続いて、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの報告書から女性管理職比率を上げることに成功した企業の事例を紹介します。

大塚製薬株式会社では、チームで顧客やエリアの情報を共有し、働く時間に制約のある社員がいてもお互いフォローできる体制づくりを進めました。その結果、管理職に占める女性比率は7.7%、役員に占める女性比率は上場企業平均を上回る13.0%となりました。同社は今後も国籍や人種、年齢、性別を超えた社員の活躍を推進することを掲げています。

東京都でブライダル事業を営む株式会社ノバレーゼは、女性の管理職比率が35.3%と高い水準です。女性が多い業界ということもあり、短時間勤務制度の利用期間を小学校卒業まで延長したり、システム整備によって事務作業を減らしたりと育児と仕事を両立しやすいようにさまざまな仕組みを導入しました。また、部下が妊娠・出産を迎えた時の対応マニュアルをマネジメント層に配布するなど、地道な取り組みも功を奏しました。

女性がキャリアをあきらめずに生きられる社会を目指して

日本の女性の管理職比率は、国際データと比較しても決して高い水準ではありません。日本はまだまだ女性が社会進出するうえで困難が多い社会と言えるでしょう。一方で、性別を問わず優秀な人材が活躍できる環境作りに積極的に取り組む企業もあります。政府の後押しもあり、女性の活躍の場は今後拡大していくでしょう。

キャリアアップに影響を与えるのは性別だけではありません。日本社会の現状を踏まえたうえで、それに落胆するのではなく、自分なりのキャリア戦略を練っていくことが大切です。日本の企業でも管理職として活躍する女性はたくさんいます。本気でキャリアアップを目指すのであればきっと道は開けていくでしょう。

緒川棗(ファイナンシャルプランナー)/DAILY ANDS

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