2~3年前から、「第四次焼き芋ブーム」なんて言われています。焼き芋専門店もあちこちにできていますよね。
ほくほく感がありながらも甘くとろける食感は、専門店やスーパーでしか作れないものと思っていませんか? 実は、そんなことはありません。ちょっとした科学的知識とコツさえ押さえれば、誰でもカンタンにプロ級の焼き芋を作ることが可能です。
そこで今回は、お家で絶対に失敗しない!「おいしい焼き芋の焼き方」をご紹介したいと思います。
ポイントは3つだけ!
感動級の焼き芋を焼くために、次の3つさえ守れば、特別な技はほとんど必要ありません。
①細めの芋を選ぶ
ほどよくねっとり、ほどよくほくほくのおいしい焼き芋を作るためには、「芋に含まれるデンプンを糖(麦芽糖)に変換する工程」が必要です。そのためには、芋に含まれる「β-アミラーゼ」という酵素が“糊化したでんぷん”に作用することが重要。この温度帯が65~75度あたりと言われています。ということで、その温度帯を作りやすい「芋選び」から。多くの家庭用の調理器では、大きく太い芋は適しません。芋の直径が3~5センチの長細いものを選びましょう。まんまるの形も不適です。※芋の品種によって、ほくほく、しっとりなどの特徴は若干違います。
②黒ホイルで巻く
焼き芋を作るために、熱が外部に逃げないように(乾燥しないように)芋を包むのが、「アルミホイル」。しかしながら、長時間の加熱はパサパサの原因になってしまいます。そのホイルを“黒ホイル”にすることで、適度な時間で熱吸収率を高めることができます。この黒ホイル、スーパーやネットショッピングなどで200円前後で購入できます。
③コンロのグリルで焼く
「お家焼き芋=トースター」というイメージを持っている人が多いかもしれませんが、実は十分ではありません。トースターは電熱線からの「放射熱」によって芋を温めますが、芋に厚みがあると中まで熱が通り切らない場合があります。一方コンロのグリルは、直火に加えて、「庫内の対流熱」の両方で加熱をするため、芋がしっかりと加熱されるのです。オーブンで焼くのも良いですが、予熱する必要があることを考えると、手軽なのは断然コンロでしょう。
さあ、この3点を組み合わせて焼いていくことにしましょう。