関東三大イルミネーションのひとつにも挙げられる神奈川・江の島のイルミネーション。島の各所をイルミネーションで彩るそのイベントは「湘南の宝石」と名付けられ、とってもキラキラで幻想的な景色が楽しめるんです。特に江の島のシンボルである、江の島の灯台ごとデコレーションされた景色は、頭上からすっぽりと光の傘に覆われているようで、ここだけの特別な景色に圧倒されますよ。
湘南の宝石って?
「湘南の宝石」は、もともとは1999年に実施された、旧江の島灯台のライトアップから続く、江の島のイルミネーションイベントです。
2003年に、灯台が新しくなり、それを機に島中を彩るイベントとして発展してきました。
2012年に開催された「夜景サミット2012 in 長崎」では、「あしかがフラワーパーク」「東京ドイツ村」「江の島 湘南の宝石」が「関東三大イルミネーション」として認定されています。
関東には多くのイルミネーションがある中で、三大に認定されるほどの美しさ。湘南・江の島というと、なんとなく夏の観光地のイメージがありますが、実は、イルミネーションが行われる冬のほうが来場者が多いんです。
雰囲気溢れる江の島の入り口 弁財天仲見世通り
まずは江の島の入り口、弁財天仲見世通り。なんとなくレトロで暖かみのある雰囲気です。イルミネーションとは対極的な雰囲気ですが、こちらもとっても素敵。
通りの両サイドに連なる商店の軒先には、提灯がぶらり。よく見ると、どこのお店も同じ柄の提灯をぶらさげています。表面と裏面で柄が異なり、天女が描かれた面と、頭が5つある龍が描かれた面があります。
これは江の島に伝わる伝説にちなんだもの。江の島には頭が5つある凶悪な龍が住んでおり、その龍を諫めたのが天女。その伝説をモチーフにした提灯なんです。
商店街の先にある瑞心門(ずいしんもん)を彩る提灯も、お祭りのような雰囲気で素敵です。江の島は外国人旅行客がとっても多いので、こういった日本的な景色を撮影しようとカメラを構える人がたくさんいました。
灯台に続く道もキラキラで包まれる
中津宮広場
商店街を抜けて、しばらく歩くと、イルミネーションが芝生のように敷き詰められたエリアへ。江の島シーキャンドル(江の島灯台)がイルミネーションの本会場ですが、そこに続く道もキラキラなんです。
このキラキラに彩られた広場の奥には、ウッドデッキの展望スペースがあり、ここから江の島のヨットハーバーが一望できます。暖かみのある光に縁取られた港は、絵はがきみたいな美しさで必見ですよ。
亀ヶ岡広場
キラキラの通路を抜けていくと、江の島シーキャンドルが正面に見えてきました。
なんとシーキャンドルの入り口前にある亀ヶ岡広場でもイルミネーションが行われているんです。
こちらは、さきほどの中津宮広場の敷地よりも数倍大きくて、傾斜のある地形によって、まるで光の波のような景色が楽しめます。
まさかの冬に?ウインターチューリップ
いよいよ湘南の宝石の本会場に突入です。ここからは有料で、イルミネーションで彩られた庭園鑑賞であれば大人200円、展望台のあるシーキャンドルにも登る場合は追加で300円です。
敷地に入ると、まっさきに沢山の花が視界に飛び込んできます。毎年「ウインターチューリップ」と題して、冬に咲く沢山のチューリップを見ることができるんです。チューリップは春に咲くイメージがあるので、どうして咲いているのか不思議です。
このチューリップが特別な品種というわけではなく、あらかじめ冷凍保存しておいたチューリップの球根を植えると、球根が春だと勘違いして花を咲かせるのだそう。冷凍庫に比べれば江の島の冬は、めちゃくちゃ暖かいので、勘違いしても不思議ではありません。
温室上のイルミネーション
イルミネーションの本会場の庭園は、「サムエル・コッキング苑」と呼ばれています。
明治時代に、英国人の貿易商だったサム工ル・コッキング氏が、江の島に庭園を造りました。サムエル・コッキング氏は、なんと地下に通路を作って水蒸気を送り込む温室を作っちゃったんです!
その温室の上に作られたイルミネーションがこちら。
どうです?地形を生かした立体的な景色で、不思議な世界です。