初回放送以来、SNSでも話題沸騰で「今期イチ面白い!」という声も多い秋ドラマ『最愛』(TBS系、毎週金曜夜10時~)。吉高由里子が殺人事件の重要参考人を演じるサスペンスラブストーリーで、5日に第4話が放送されますが、ここからがいよいよ本番というところ。観ていないという人は、4話から観始めてもまだ追いつけます!
(画像:TBSテレビ 金曜ドラマ『最愛』公式サイトより)
主演の吉高由里子と、若手俳優のなかでも注目株の松下洸平、幅広い役柄を演じ魅了する井浦新の三角関係と、連続殺人事件とが交錯する本作。それぞれの想いや背景が少しずつ見え、ここから一気に展開が加速しそうです。今回は「これさえ押さえておけばまだ間に合う! 人間関係とあらすじ」に加え、作品の魅力と見どころをご紹介します。
吉高由里子と松下洸平、初恋が実ったその日に悲劇が
連続殺人事件の重要参考人となった実業家・真田梨央(吉高由里子)、梨央の初恋の相手で事件の真相を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平)、会社の弁護士として梨央を支える弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)の3人を中心に展開する『最愛』。第3話までの流れを簡単にご紹介します。 物語のはじまりは、15年前の岐阜県。記憶障害をもつ弟・優(異母兄弟・当時小学生)のために東京の大学の薬学部への進学を希望する高校3年生の梨央と、梨央の父(光石研)が寮夫を務める白山大学陸上部で、エースとして活躍する大輝の微笑ましい初恋が描かれます。 ところが、ふたりの想いが重なりあったその日の夜に悲劇が……。父も大輝もいない寮に、薬学部の大学院生・康介(朝井大智)が遊びに来ます。その目的は、寮生とのドラッグパーティであり、クスリを使わせた女性に乱暴することでした。深夜に梨央が目を覚ますと、体には覚えのない傷があり記憶があやふや……そこには血のついた服と、いつもと違う様子の父。困惑しているうちに、父がくも膜下出血で急死してしまいます。
サスペンスなのに、ラブストーリー要素も秀逸
第2話では、見つかった携帯動画が重要な鍵に。動画には、梨央が康介に襲われている様子と、弟の優がそれを助けようと康介に危害を加える様子が納められていました。梨央は、襲われた自分を優が守り、父が隠蔽(いんぺい)したのではないかと推察します。 父の死と大学進学をきっかけに、大企業「真田ホールディングス」の社長で離婚した実の母・真田梓(薬師丸ひろ子)のもとへと上京する梨央。彼女には、兄・政信(奥野瑛太)との確執や慣れない東京での生活が待っていました。そして、後から呼び寄せた優も5年後に失踪。そんな梨央を弁護士・加瀬(井浦)がずっとそばで支え、包み込んでくれたのでした。 そして2021年、梨央は「真田ホールディングス」の子会社「真田ウェルネス」の代表取締役となり、実業家として新薬の開発に邁進。加瀬も顧問弁護士として変わらずに支えてくれています。一方、15年前に梨央を襲ったあと行方不明になっていた康介の白骨遺体が山中で発見され、その10日後には康介の父・昭(酒向芳)も世田谷区内の公園で遺体となって発見されます。その事件を追うのが、警視庁の刑事となった初恋の相手・大輝(松下)だったのです。殺された昭と接触があった重要参考人として浮上した梨央への事情聴取というかたちで、ふたりは15年ぶりに再会。第3話では、梨央が事件への関与を完全に否定したものの疑いの目は晴れないなかで、新薬の説明会会場で梨央が襲われる事件が起こります。 物語は、登場人物の心情ナレーションからはじまり(第1話は松下洸平・第2話は吉高由里子・第3話は井浦新)、過去の回想と現在が交錯する描かれ方で展開します。事件に関する描写はほどよいスピード感もあり、もちろん目が離せません。一方で登場人物同士の会話や心の変化はとても丁寧に描かれており……サスペンスなのに毎話キュンキュンしてしまう、ラブストーリー要素も秀逸。まさに究極のサスペンスラブストーリーに仕上がっているのです。