今、韓国でどんなことが起こっているのか、どんなニュースが話題なのかをリアルタイムで知ることができると、読者の皆さんから好評を得ている「韓国HOTニュース」コーナー。コネストでは、今春話題性の高かったニュースをピックアップしてご紹介!ニュース報道を通して韓国の「今」に迫ります!

政治:李明博前政権、「資源外交」の波紋。重なる首相交代で朴政権に打撃

コネストの目!ニュースで見る韓国~2015年春編~
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

政治家たちによる裏取引等が世間に露呈し、政治不信が高まる中で、信頼回復を掲げ「不正腐敗の根絶」を目指す朴政権ですが、そんな中、李明博(イ・ミョンバク)前政権が推進した海外資源開発事業(資源外交)が、最大60兆ウォン(約6兆6,000億円)の損失を出した可能性があることが判明。事業に関わった企業の横領疑惑で韓国検察が本格捜査に乗り出しました。その矢先、捜査を受けていた建設会社「京南(キョンナム)企業」の前会長、成完鍾(ソン・ワンジョン)氏が自殺。残されたメモには、李完九(イ・ワング)前首相など計8人の名前が書かれていました。これを受け、李完九氏が首相を辞任。黄教安(ファン・ギョアン)法務部長官が後任として指名されました。現法務部長官が首相に指名されたのは史上初めて。黄教安法務部長官は会見で、「国の基本を正すことに最善を尽くす」と抱負を語りました。

政治:対日外交に変化?広がる両国のコミュニケーション

コネストの目!ニュースで見る韓国~2015年春編~
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

国交正常化50周年を迎え、歴史問題等で亀裂が生じていた日韓関係を修復していこうとする動きが活発化しています。3月21日、3年ぶりにソウルで開かれた日韓中外相会談では、開催日は未定のものの3カ国首脳会談を開くことで合意、3ヵ国の協力体制復元への期待が示されました。3ヶ国外相会談の前には、岸田文雄外相と尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官による2国間会談が行なわれ、「国交正常化50周年を意義深い年にするため共に協力していくこと」等について話が交わされました。また、2006年以降、両国関係の悪化などにより中断していた日韓の国会議員による親善サッカー大会が6月7日、ソウルで再開。2012年から途絶えていた日韓財務相会議も2年6ヶ月ぶりに開かれることとなり、経済的な協力を深めていく動きも見られました。

社会:マーク・リッパート駐韓米国大使襲撃事件

コネストの目!ニュースで見る韓国~2015年春編~
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

3月5日、ソウルの光化門(カンファムン)にある「世宗(セジョン)文化会館」で開かれた朝食会で駐韓米大使マーク・リッパート氏が長さ25センチメートルほどの刃物で顔と腕を切りつけられ、約80針を縫う重傷を負いました。リッパート大使を襲った金基宗(キム・ギジョン)容疑者はその場で取り押さえられ、殺人未遂と外国使節暴行等の容疑で逮捕されました。この事件を受け、韓国政府と警察では、在韓公館など全国の外交施設の警戒を強めたほか、外交官身辺の警護・警備を強化しました。リッパート駐韓米大使は事件から2週間後の3月19日に業務に復帰しました。

社会: 沈没事故から1年。セウォル号引き上げへ

コネストの目!ニュースで見る韓国~2015年春編~
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

セウォル号沈没事故から1年となる4月16日。韓国ではこの日を「国民安全の日」と定め、当日はソウルの総合展示場・COEXで再発防止を誓う行事が催されました。事故後、韓国政府では「セウォル号特別法施行令」を制定し、犠牲者世帯への生計資金支給などの方策をとってきました。しかし、法令の内容やセウォル号引き上げ等の問題を巡り、行方不明者の遺族と対立。4月18日にはセウォル号1周忌追悼行事でデモを行なった遺族と一部市民が、警察と衝突する事件も発生しました。未だ政府と被害者との間ですれ違いが続く状況が続いています。そんな中、韓国政府は4月22日、セウォル号の引き上げを正式決定。早ければ今年9月にも作業に着手することを明かしました。引き上げには約1,000億ウォン(約110億円)もの費用と高い技術が必要とされ、これからの作業動向に加え、被害者家族への政府の対応が注目されます。一方、セウォル号船長イ・ジュンソク被告は4月28日殺人罪が認められ、無期懲役を言い渡されました。